ようやく拙blogが10年目という目出度い?節目を過ぎ、そろそろ11年目も過ぎようとしている。
この間、個人的にも中々に激動の時期を幾つか迎えていた。
レビューは、今思えば余裕のあるうちに完遂出来て良かったと今でも思う。
そうこうしているうちに超星神グランセイザー20周年ということであろうが、講談社から刊行されているムックシリーズにて本シリーズが取り上げられることとなったらしい。
あまり内容には期待していないが。 ページ数少ないし・・・。
#意外だったのは、ガイファードに対する著作権表示にカプコンがちゃんと表記されている点。 コナミが省かれている本シリーズを考えると中々興味深い。
#制作委員会形式なのは百も承知ではあるのだが…。
なお当該ムックを読んでの改めての感想・批評は今後行う予定である。
さて、それはさておいて拙blogのプレビュー状況だが
「一応」20000アクセスをようやく達成した。
ブログやHPを開設・管理している人なら判るが、決して記事が見られているわけではないPVもまあまあ混ざってはいる。
#拙blogで言えば全アクセスのうち3割くらい無意味なものではあった。
そしてこの事実で見えることは、というと・・・。
まず拙blogは、超星神シリーズに特化したものであり、その他作品はほぼ触れていない
中断しているレインボーマンレビューこそあるが。
そしてプレビューの内実を見ると、実のところエピソードレビューより個人的な感想や作品総評のほうがよく見られているようである。
ここに、本シリーズに興味を持って、かつ拙blogを見ているであろう人々のパターンが透けて見える。
要するに手軽に作品像を掴みたい人が見てるということだろう。
そもそも十年で20000アクセスしかないということは、本シリーズの注目度が大したことなくなっていることも証明している感はある。
自分自身の記事のクオリティは横に置くとして、本シリーズに特化してレビューしているHPやblogがここ十年でどれだけあるというのか。
その限定された条件だけで見ると、上記感想を抱きたくはなる。
第一、ネット上だけで見てもこの十年で見事なくらいに特撮ヒーローオタク側では
「そんなのあったね派」と「こういうのあるけど知ってる?派」に見事に分かれている。
前者はまあそもそもこんなところ見るわけがないので除外できるが、
おそらく後者のタイプばかりがここを見ているのだろう。
それに、ネット上で本シリーズに言及する人間のほぼ全て・・・とあえて言い切るのは勇気が要るが、ほぼ全てが後者なのだと。
この状況自体、この十年間のうち後半部・・・大体2018年頃から顕著になってきた。
つまりオタクの玩具にされるようになったわけで。
個人的な実感としても、この2018年からネット上での本シリーズへの言及がイマイチ表層的というか、本当に幻想化してるんだろうなあ、と感じることは多かった。
特に「まだ続いて欲しかった」「シリーズ復活を」とか云う言動はこの辺りから散発的に増えてきたのもある。
人間十年以上も経つと当時の状況を全く忘れられるようである。
あるいは「意識的に忘れた上で」上記妄言を吐いておられるのか。
展開当時だって某巨大匿名掲示板や某匿名画像掲示板の実況板や特撮作品を扱う板では
嘲笑混じり・小馬鹿にした視点で見ていた年長のオタクが多かった事実がある。
「実況しながらじゃなきゃまともに見れるわけないじゃんこんなの」
という趣旨の言動が未だに前者のログで残されている。
#この発言を見て以来、自分の中では「オタクは稚拙な個人主義者かつ根本的には全体主義者」という認識が固まっている。 年かさだけ増すばかりの幼稚園児。
ともかく。
自分がこのブログを立ち上げたきっかけに、そういった特撮ヒーローオタクそのものに対する反発もあったし、本シリーズそのものの取り上げられ方に不満があったのもあり、
なにより「何故このシリーズにそこまで熱を上げられたのか?」ということを、多少時間が経ってから冷静に分析すべくブログという形で発表しようとしたわけで。
時が経てば大抵の人間がもっと冷静に、自分とは違う形で分析や評価を下すと思いきやそういう流れは一切無いのが残念である。 独り相撲と言う批評は甘んじて受けるが。
そしてホビージャパンからコンプリーションが、講談社からシリーズムックの形で再び取り上げられることになる本シリーズだが、
正直な所ライター他業界人たちがから騒ぎしているようにも見えるのは気のせいか。
オタクもどうせならご相伴に・・・ということなのか。
なんとも世知辛い。
そもそもコンプリーションが出た経緯も「あくまでゴジラシリーズに関わった人々の手掛けた特撮作品ということで、特別編の扱い」でもあった。
ブログという形式で本シリーズのレビューを長々続けてこられた理由が上述の理由・そしてそれ以外にも諸々あったのは間違いないのだが、
おかげで、あらゆるものへの評価に対して距離が置けるようになったというのがまことに大きかろうか。
その要因の一つが、「やっぱオタクの評価って全くあてにならん」というもの。
そらまあ当時だって実況しながら観ていたり、後年もムックや他者の発言見て本編観た気になれる特殊な頭脳の持ち主の方々とこちらとじゃ、そもそも感想以前の問題で・・・。
同じノリで戦隊や仮面ライダーやウルトラマンも見ているのだろう。とも断言できる。
この状況は、ある数学者が生前言っていた「特殊な状況にこそ、正常時には隠された歪みが集中して発生する」ということであろう。
この場合の特殊が本シリーズで、正常がウルトラ・ライダー・戦隊といったメインストリームであることは、一応判る様に説明しておく。
それとは別に。
よくよく自分がかつて追いかけたものたちの中でも、パチ四駆におけるバンダイのバクシードしかり対戦格闘ゲームにおけるADKの作品群しかり、
「中途半端な競合や迎合はかえって大怪我のもとになる」
ということに気づかされたのも大きかった。
これにはもちろん本シリーズが含まれている。 というか、上記2種を思い返して気づかされた。
実際ADKに関しては、WHシリーズで一気に知名度を上げたものの早々の迷走→倒産という憂き目に遭ったわけで。
当事者たちはどう思っているのかは知らないが、いちユーザーから見た率直な感想はそれ。
バンダイに至ってはパチ四駆はもう三度目の正直すらないらしい。
#ゲキドライヴは個人的にはまた別モノ。
バクシードにおける他社マシンをWGPフォーマットに準拠させてリリースさせたのはいいアイデアだったし、タミヤもどうせならこれを真似ればいいんじゃないのか、とも思わないでもないのだが・・・。
どうせバンダイはもうやる気ないんだし。
そして、この十年分の更新を振り返り、本シリーズをまた別な視点で見返してつくづく思うのは
「もし今後作られるとしても、強力な原作がない限り東宝の特撮ヒーローは企画立案からして厳しいにもほどがある」
「上意下達の体制をキッチリ構築できてないから迷走著しくなる」
というのを、まあ痛感させられるところではあり。
東映が石ノ森章太郎を延々担ぎ続けられたのは、原作者のブランドの強さというものをよく知っていたからだろう。
石ノ森以外ではかつて川内康範や横山光揮、さいとうたかを等のビッグネームを揃えても居た。
東映アニメーションだが、アニメでも週刊少年ジャンプを擁する集英社との強力な紐帯がよく知られていた。 近年こそ東宝アニメーションも食い込んでいるものの。
なによりも、テレビにはいち早く食い込んで来たのが東映だったわけで。
#日比谷の東宝・浅草の松竹と違い東京都内に「東映といえば●●」という特定の土地を中心とした興行網を作れなかった事情もあるのだろうが。 一応松竹・東宝と違い関東系の興行会社なのに・・・。
#地方に強い東映、という評価はこのへんが影響もしていよう。
これを、新興メディアに対して常に先手を打ち続けていく東映と、それに対してほどほどの連携をしていく東宝・松竹という図も浮かぶ。
特に東宝はYoutubeでの配信に極めて消極的であることはよく知られている通り。
テレビにしろ各種ネット配信にしろ、東映の唯一の強みがそこにあるのだが。
現在手を出しているのはネット配信での映像作品だが、これは今までと勝手が違うのか目下苦戦しているように見受けられる。 一応こちらではアマゾンと組んでオリジナル作品を作ったりしていたようだが…?
なにより現在は、「日本以外の作品もより手軽に見られる状況」があるせいでそれまでの日本だけで消費が成立した状態から考えを変えなくてはならないのが厳しいのだろう。
つまり、80年代以降のハリウッド映画他海外作品が席巻していた日本映画興行界とは質が違う難題が、日本の映像業界全体に伸し掛かっている。
相手はアメリカや香港映画、インド映画と徐々に増えていた日本映画興行の流れとは一線を画した状態と言ってよさそうである。
東映はこうなのだが、東宝はどうかといえば自社制作をしないことを逆手にとってか
東宝が興行を打ってる映画作品をアメリカや中国の製作会社と共に制作・上映する流れを打ち出している。
今風に言えば「(東宝が映画興行を手掛けている)国内コンテンツの開放・コラボレーション」くらいの言い方になるのか。
#これ自体はテレビ作品で東映が長らくやってるのだが・・・。
他社原作とはいえ「名探偵ピカチュウ」があり、今後は「君の名は。」も実写化が予定されていると言う。
ゴジラは言うまでもなく現在モンスターバースというシリーズで続いており、今はネット配信でのドラマまで作られているやに聞く。
と、思わず東宝他の大手映画会社の状況に寄り道したが、今後の東宝特撮ヒーローの目はいかに?という結論に入る。
過去の更新で散々書いたが、まず現状特撮ドラマにカネ出せるスポンサーがほぼ居ない。
AmazonやNETFLIXとの共同制作というのも有るのかもしれないが、これはまずもって無いと言い切れる。
両者ともにオリジナルドラマにそれなりに資金をつぎ込める体力が今あるとはいえ、流石にヒーロー物に積極投資するほど余裕はあるまい。
恐らく制作会社側だってカネは出すのだろうし・・・。
スタッフを搔き集めるにしても、今となっては円谷・東映経験者に頼る以外に道が無いのが厳しい。
やるとしても東宝が自前でそろえなくては意味がないのだが、そうしたはずの本シリーズがこうなのだから、まあその。
#もっともコンプリーションで「円谷難民がスタッフとして集まっていた」という証言もあったので、2000年代の時点で自分の要望は既に無理があったとは言える。
#東映作品経験者もちらほら混ざるという具合でもあったし。
そうなるとまあ、特撮に拘るのならヒーロー物にする必要はなく、「特撮を使ったヒーロー物以外のドラマ」に活路を見いだせればあるいは・・・と感じる程度。
現実的にはゴジラに注力してくれたほうが宜しいのでは、とも思う。
東宝側ももう散々な評価しかされないヒーロー物をまたもややろうという気はなかろう。
現にもうすぐセイザーXが終わって20年後という節目すら今見えているのだ。
特撮ヒーロー物というマイナーな趣味ジャンル自体がオタクの好餌になっている以上、
そして彼らが思ったよりは「実は一部シリーズのブランドだけが有名」である事実がかなり重くのしかかってる以上、
オタク連中のから騒ぎ・・・本シリーズの復活、という寝言なんか実現するわけもない。
未だにgoogleで「超星神シリーズ 復活」とかいう検索候補が出るんだから苦笑いすらない。
酷いと某匿名掲示板で「超星神シリーズの玩具バンダイから出してくれ」とか云うオタクが居る。
#それに対して「(バンダイは)ゴミ捨て場じゃねえんだぞ」と返した人間がいた。全くその通りだと思う。 というかこち亀の両津の例のセリフ思い出す・・・。
そして。
彼らは「東宝の新作ヒーロー物」を願うという方向に殆ど行っていない事実をよーく考えてもらおう。
あっても本シリーズ復活の妄言以上に散発的である。
この事実をまったく認識出来てないんだからオタクはおめでたい方々で何より。