この更新は、2000~2005年当時コナミが旧タカラとの資本提携を行っていた頃を思い出し、
ふと感じた疑問を書き留めておこうという意図で作成したものである。
なお本更新の下書き自体は2023年末に既に作られていたのだが、色々あって今の今まで塩漬けにしていたものであることをご了承願いたい。
コナミが、タカラの玩具事業ノウハウを生かしたと思われたのが本シリーズやアムドライバーの頃。
資本提携ということで、今でもログが残っている当時のインプレス社「PC WATCH」の記事でも
「自分達の持っているコンテンツ・ノウハウを相互に共有・利用し新たなコンテンツ獲得を目指す」 ※大津による大意。
としており、この手の提携または合併にありがちな相互協調を匂わせてもいる。
記事の日付は2000年4月27日。
当時のタカラはビーダマンの次となるベイブレードを展開し出した頃ではあった。
この提携から少し経って2001~2年には年長向け食玩フィギュアをコナミがリリースするようになっており、
先述のごとく「ノウハウの相互共有・利用し新たなコンテンツ獲得」の萌芽も見えてはいる。
この2002年には、これまた年長のオタクには知られている「魔弾戦記リュウケンドー」の企画が既に動いていたと言われている。
本更新のキモというか、自分が個人的に抱いているもう一つの疑問がここにある。
コナミ出資・すなわち筆頭株主となって事業を継続していたタカラなのだが、このリュウケンドー自体はタカラ単独の企画、と自分も含め皆そう考えている。
ただ、これについては当のコナミ側も何か容喙してなかったのかどうか。
というのも、拙blogのここ何年か分の更新をご覧いただいていれば判ると思うが
「超星神シリーズにおけるスポンサー・コナミは、その企画に何ら責任が無い、商品化権くらいしか持っていないスポンサー」
と自分では定義しており、その根拠は「コンプリーション」のモノクロページである。
もしリュウケンドーの企画に関して何ら動いた痕跡もないというのであれば、話はもっと単純ではある。つまり先述の青太文字で書いたような状況の補強になるのでは、と。
第一、噂で語られている「リュウケンドーの企画は2002年から」という話だが、「グランセイザーの企画は2002年から動いていた」という事実と同期しており、
と、同時に仮にコナミがグランセイザーで企画立ち上げからずっと携わっていたのであれば、リュウケンドーの企画を立ち上げていたタカラとも何かしらの協議はあってもおかしくはない。
そもそもヘタに競合しているという状況が生まれているのだから。
実際はゼネラルエンタテイメントが東宝から「スポンサー連れて来ればやるよ」と言われて連れてこられただけのコナミであることを考えると、
企画立ち上げの段階から本シリーズはコナミの手によって成されたものではないことは明白。
本シリーズの玩具リリースはコナミが一手に引き受けていた中、同時期に企画をスタートさせたはずのリュウケンドーは
全話撮影完了後にようやく放送局がテレビ愛知に決まり、テレ東放送網での全国放映されたのが2006年1月。
企画立ち上げから第一話の本放送まで3年以上かかったことになる。
この間、いつの間にかコナミとの資本提携は解消されタカラと縁のあった企業傘下を経て、リュウケンドー放送途中に「タカラトミー」となり今に至る。
このあたりの事象面だけ見れば、タカラ単独の企画・出資であろうことは予想できるが、
個人的には「本当にコナミは玩具事業やる気あったんだろうか?」という最大の疑問に対する仮の答えを作るのに、どうしてもリュウケンドーが外せなかった次第。
コナミ単独で見るなら、赤ずきん、武装神姫といった玩具を自社企画で展開していただろうことは疑えない。
#アムドライバーは「恐らくコナミ側の企画と思われる」程度にとどめる。
この2、3の例+フィギュアシリーズくらいしか目立った玩具展開はやっていない。
本シリーズに至っては先述の通り、コナミの自社企画とは言い難い。
製作委員会方式なせいでこのあたりの実態が見えにくくなっているのが難点だが、コンプリーションのモノクロページを読めばこういう解釈をする方が自然だ。
コナミが自ら手掛けてきたはずの玩具事業のほぼ全てに対して沈黙し続けている現状が、後から状況を理解したい人間の妨げになっている。
いるのだが、しかし本シリーズで「売り上げ目標は終始達成できなかった」と読める発言を(当時)東宝・釜プロデューサーがコンプリーションで語っていたわけで。
これを考えると、コナミ側では玩具事業はもはやアンタッチャブルとなっているのは間違いないのだろうが・・・。
で、タカラの話に戻る。
コナミとの資本提携の最中、様々な事業に首を突っ込んでは自滅していると当時から年長のオタクからは散々馬鹿にされていたタカラ。
今から見ればハズブロのブランドとはいえトランスフォーマーがあり、ベイブレードやデュエル・マスターズがあったタカラが
下手な拡大路線に舵を切りたがる気分も理解できなくはないのだが、しかしそれで大失敗してきたのも事実で。
筆頭株主たるコナミにしてみれば、グループ企業が勝手に散財しまくっている状況の一方で、付き合いのあったとされる制作会社から呼ばれてスポンサーになった特撮ヒーロー番組は芳しくない成績続き。
コナミも旧タカラとの資本提携後、旧ピープル社を子会社化・フィットネスクラブ事業を立ち上げて間もなく、その前途は玩具事業共々やや疑問視されていた頃でもある。
#スポーツクラブの方は現在も継続中。
現在、角川書店グループの電撃オンラインにて資本提携解消のニュースがまだログとして閲覧できる。
「この4年9か月の間、両社を取り巻く事業環境が変わったため」
と、コナミ側の声明が残されている。 記事日付は2005年4月25日。
#なお、インプレス社のGAME Watchでも同じ内容が同じ日付で掲載されており、直後にインデックス社による株の買い付けも追記されていた。
ジャスティライザーがなんとか第二クール分を消化、そろそろ終わりに向けて助走をつけだした頃である。
時期から推察しても少なくとも2004年中までは玩具事業ノウハウの交流はあったと思われる。スタッフの移籍も伴ったのかはわからないが・・・。
当時の年長のオタク連中が囁いていた噂としては「タカラが自動車業界やら何やらに無計画に金つぎ込んで赤字垂れ流したのがコナミの心証を害した」
というものがあり、このあたりの噂は「コナミ タカラ 解消」なんてワードで検索をかけると幾つかそうした言質の個人HPなりブログにぶつかる。
実際、コナミがタカラ株を全放出したあたりのタカラの業績は、先の電撃オンラインの記事によると150億の赤字(推定)とされている。
これを踏まえたのか「タカラ側からコナミに申し出て、株式全放出してもらった」という噂すらあった。
#実際赤字を垂れ流している以上、株主側にも少なからぬ影響を及ぼしているのは想像に難くないが。
#2025/4/5追記 ITmediaの記事を読むと「タカラから持ち分の売却要請があった」ということなので、タカラからの申し出は事実ということになる。
なお、サイトは失念したがこの株式全放出に関して当時のコナミ社長が
「経営に関して両者にすれ違いが多々見られた」
という趣旨の発言を残しており、両社間ではそれなりに禍根を残したようである。
もし、リュウケンドーの企画に全くコナミの意向が入っていないとすれば。
まずタカラ自身が企画立ち上げしていたのは間違いない。
#そうと読める発言を近年、同作にデザイナーとして参加した雨宮慶太がツイッターでつぶやいていたのを知っている人間も居る事だろう。
しかし、先述の通り様々な事業に首突っ込んでは失敗し続けていきつつある中、助け舟を出したつもりのコナミとしてはあまりいい話でもなかったのでは?
とも思える状況なわけで。
実際、筆頭株主である以上多少は意向や意見があったと考えても不自然ではない。
ただ、本シリーズでは単に商品化権しかないスポンサーでしかなく、当時のタカラの動きは静観するくらいが関の山だったのだろうか、何とも。
そして色々書いた中、やはり思うのは
コナミは関わった会社のほぼ全てに振り回されっぱなしだな・・・。 と。
タカラとの資本提携解消を決めた流れの一つに、コナミ側での本シリーズやアムドライバーがうまく行ってない事実が影響もしていよう。
フィットネスクラブ事業も当時はまだうまく行くか不明な状態でもあったし。
こんな不安定な状況下で傘下のタカラが赤字出しっぱなしでは、当時のコナミが志向していたとされる多角経営を不安視したコナミの株主たち及び本社の人間達が多かったとしても謎ではない。
当時は、ライバルのバンダイからしてワンダースワンシリーズの失敗があり(それ以前に90年代中盤のプレイディア等ビデオゲーム業界に鳴り物入りでやってきながらも結局WSまでの合計10年程度でハード事業を全撤退している)、パチ四駆のバクシードに代表されるが、他にはTCG等の対戦型ホビーがあまり振るわなかった状況。
精々旧トミーが大ゴケせずに、一見着実に玩具事業を続けていたという次第・・・ほぼ定番商品を淡々とリリースし続けていた上、ゾイドの展開も続けていたというくらいではあるが。
コナミの玩具事業への参入は、大昔から手掛けていた各社からしてみたら黒船的脅威を抱かれていたのか、それとも。
しかも旧タカラを傘下に加えてのそれである。 当時は遊戯王のTCGがヒットしていた余勢もあったのだろうから、
玩具業界からしたら十分インパクトのある出来事であったことには相違ない。
もっとも先述した通り、当のタカラが赤字をダラダラ垂れ流していたせいでコナミとの関係が悪化した状況もあり
現実は「大山鳴動して鼠一匹」という状況だったのが実際ではなかったか。
ことにバンダイはそう考えていたと見ても良いかもしれない。
その後、同じくビデオゲーム業界からスクウェアエニックスが玩具事業を本格化し出すが、
コナミと違い最初から手堅く自分たちの持っているビデオゲーム資産を活かしたグッズ展開を堅調に(と同時にややマイナーに)手掛け、今に至る。
#日本での主流からズレた1/10だか8のアクションフィギュアを出したり・・・。 海外展開を念頭に置いていたのだろうか。
本来、スクエニのやり方はコナミがやるべき手法だったはずである。
グラディウスシリーズや悪魔城ドラキュラシリーズ等(ときメモシリーズはあえて除外)
ファン向けに売れるはずの商材をほぼ塩漬けにしていたわけで。
どころか、一番当てづらいオリジナル作品・しかも特撮ヒーローでの本格参入だった。
超星神シリーズにおいては企画の責任がないコナミだが、しかし冷静に考えてもこれが玩具事業を大ゴケさせた、後々一気に縮小させた張本人とも言えなくもないのも事実で・・・。
そしてコナミ自身、タカラのリュウケンドーの企画が動いていただろうことは恐らく知っていたはずではある。
そらまあ親会社というか筆頭株主に黙ってプロジェクト進めるような会社あるわけがない。 まして同じ事業で。
もし超星神シリーズの企画の時点で関わっていたのであれば、なおの事リュウケンドーを作ろうとしていたタカラとの関係はかなり微妙だったはずだ。
実際は単なるスポンサーであるコナミだったものの、それでも「急に後ろから刃物突き付けられた感」はコナミにあったのではなかろうか。
#そしてコナミの超星神シリーズスポンサー就任と、タカラによるリュウケンドー企画立ち上げ。どちらが先かは判らない。
もう一つの仮説があるものの、それについては本更新では書かない。まだ纏まってもいないので。
ただ、リュウケンドーの企画そのものについては株主たるコナミは何かしらの意見を出してたりしなかったのだろうか、とは思わずにはいられない。
状況証拠だけを見れば、リュウケンドーそのものは「すれ違いが多々」あった両社の資本提携解消へと繋がるピースの一つだったのだろうか。
コナミ傘下期においてもなお拡大路線を志向していたタカラは、今やトミーと合併してもうすぐ20周年。
リュウケンドーについては、何処かでコナミと絡めて語られることがいずれくるだろうか。