2014年5月18日日曜日

ジャスティライザー・第四話

第四話「敵か味方か!?第三の男」

[敵幹部:ドクターゾラ]
サイバーナイト・モルギレス登場

監督:鹿島勤  脚本:上代務


<強化>

冒頭はハデスのアジトより。
前回撃退されたモルギレスを強化し再度送り込むゾラ。
ジャスティライザーに仲間が増えようとも必ず始末してみせると、カイザーハデスへ
その勝利を宣言するゾラ。

一方ユカは、学校にてラクロスの都大会に向けて練習中。
理緒のパスがあさっての方向に飛んでいったことを叱責するユカだが
その表情は明らかに余裕のないもの。
そして翔太は神社の境内で竹刀を持って訓練中。
だがまたしても源太郎に見つかりからかわれる。
「オヤジみたいにひねくれちゃ居ないんでね」と悪態をつく翔太とじゃれあう源太郎。

部活帰りのユカたちだが、ユカがまだ納得がいかないようで
再度理緒とパスワークの練習をしているのだが、やはりボールがユカを飛び越してしまう。
ボールは、とまっている白い車へとぶつかる。
車からは真也が現れ、ユカと対面。何か言いたげだったがボールを返しそのまま判れる。
ユカたちは別の場所へ移動したが、真也の車も去っていったところでモルギレスが姿を現した。
ユカを追うモルギレスだが、ユカは気づいていない・・・。

真也の車が、ランニング中の翔太を横切っていく。
翔太を認めた真也だったが。


<登場・第三の戦士>

ユカたちは開けた場所へ出て行くと、眼前にザコールが現れ
ついでモルギレスも後ろから歩み寄ってくる。
信じられないような表情の理緒と取り乱す麻美を庇うユカだが
ザコールの攻撃に対処している間に理緒がモルギレスのワイヤーに捕らわれてしまう。
人質をとられた格好のユカは、装着もままならないような状態に陥る。

するとモルギレスの背後から翔太が襲い掛かる。
モルギレスを誘導するために他の場所へ走り去る翔太。
気絶した理緒を麻美に託しユカもそれを追う。

違う場所へ移動したところでザコールたちが立ちはだかり、翔太は装着。
ザコールを蹴散らしモルギレスと戦うことに。
戦い方は見切ってるんだよ!といきまくグレンだったが
ワイヤー攻撃につかまってしまい電流攻撃を食らってしまう。
それを見たユカが装着しようとインローダーを手にするが────

モルギレスへ向けて別の場所から攻撃が飛んでくる。
ワイヤーがほどけ、身体が自由になったグレンは切りかかろうとするが
その瞬間に消え去るモルギレス。
誰かが攻撃してくれたのだろうと思い探すものの、姿は見えない。
攻撃の正体は一体?

病院では理緒がショックで怯えていた。 怪我はたいしたことはないと言うが。
理緒を見つめるユカ。自分のことに友達を巻き込んだことで罪悪感に苛まれている。

そんな一部始終を翔太に話すユカ。
翔太は、装着できなかったのは仕方ないんじゃないかと言う。
戦いに躊躇していたユカだったが、理緒と麻美を救うために戦おうとしたことに触れた翔太は
「いきなり地球を守れって言われても困るけど、目の前で誰かが襲われてたら助けたいって思う」
「だからそこからはじめようって思ったんだ」
単純すぎるかな?と問う翔太に、ユカはそんなことないよ、と返す。

京南大学では、教授が真也に先日受け取った論文について絶賛。
その中では「身長50mを越す巨大ロボットなんて居ないからねぇ」と教授がつぶやいたが
真也はいや、実際に存在していましたのでと返して別れる。
ロボット博に居たことといい、真也の学部は機械工学なのだろう。
自分の部屋へ戻り、以前のライゼロスの記事をネットで閲覧する真也。
その傍らには、ライゼロスの動きを模しているとおぼしきミニロボットが動くが転倒。
「まだデータが不足している」とつぶやく真也。

伊達電器店では、真也が翔太に会おうとしていたがロードワークに出て行ったため留守。
仕方なく店を後にする真也は、今度はユカと落ち合う。
前回(1話)登場したライゼロスのことを知りたがっているようだ。
しかしそのさなかザコールが現れ、ユカは真也を逃がし走り去る。
港まで逃げ出したところでザコールに追い詰められ、装着するユカ。
それを見つめる謎の戦士が居たが、当然カゲリは気づかない。
ザコールと戦い続けるカゲリを目にした翔太もまた装着し、5対2に。

ザコールを追い払ったところでモルギレスが現れいよいよ決着となるが
追加された装備、ワイヤーネットによりつかまる二人。
苦しむ二人を見かね、謎の戦士がそのワイヤーを狙撃して切断。ついでモルギレスへも一撃を食らわせる。

グレンとカゲリが銃撃が飛んできたほうを見ると、そこにいたのは謎の戦士────────
ライザーガント。
二人へ飛びよってきたガントはグレンに、もっと頭を使えとたしなめる。
けなされたと思い詰め寄るグレンだが、それをものともせずガントスラッガーを構え
モルギレスへ再び攻撃を浴びせた上で必殺技・バーサスカノンで葬る。
その威力を目の当たりにしたグレンとカゲリが振り返るとすでにガントは立ち去っている。

戦いの後、ガントおよび真也のことで歩きながら話をする翔太とユカ。
ライゼロスのことを知ろうとしている真也の目的は一体?


【レビュー】

ガント登場編。
それだけかと思われそうだがこの回では翔太がジャスティライザーとして戦おうとする動機
(のようなもの)が当人の口から語られる回であり、
当時の他社ヒーローものに見られた「戦う理由についてあれこれ考える」という部分についてわずか3話程度でケリをつけてしまう。
しかしこの簡単な理由・・・襲われている人がいたら助けようって思ったから、戦うんだ、とする翔太には
一種爽やかさすら感じる。

今回に限らないが、翔太やユカには可能な限り「高校生としての等身大の姿」の描写がわりと細かい部分で
描かれているようで、それは友人においても同様のように感じる。
個性という部分で片付けられそうだが、モルギレスたちに襲われた麻美と理緒の反応を見ても
オーバーに取り乱す麻美と、呆然とする理緒という二人は妙にリアルさを感じた。
他の作品ならただユカの後ろで身をすくめるか、普通に走り去って逃げる所なのだろうが
ここはユカがジャスティライザーとして戦うことを躊躇うシーンとして重要なので、あえて二人を残したのだろう。

さて今回終盤、翔太がはっきり「ユカ」と下の名前で呼んでいるが
これが後の話になって二人の間を微妙にさせる要素になっていくので、そこの所も注目してみると面白い。
何せそれまでは苗字で呼び合っているような二人だったのだから。
#このへんは他社作品だと、いきなり名前で呼び合うというパターンが多い。

一方演出は相変わらず1カットが長い部分が目立つ。具体的には
序盤のハデスのアジトでゾラが長々しゃべるシーンと
理緒を病院で見舞った後、翔太としゃべるユカのシーンだろう。
アフレコの声優はさておいて、現場でそのまま声を入れてるであろう翔太とユカはお疲れ様であるのだが
やはりダラダラした印象は、特にヒーローものにおいては否めない演出方法だろう。

また、今回は戦闘において謎の主観シーンが入るのが気になった。
Aパートの戦闘にて、ザコールの棍棒を使ってザコールを殴るグレンのシーンでは棍棒の手元からの主観映像が
Bパートのモルギレス戦では射出口からグレン・カゲリを捕らえる映像を映しているが
少し映像としては面白みに欠けるというか、勢いが死ぬカットになりやすいのが難点ではある。

【特撮の見どころ】

・回想シーンのユカ

アナログ特撮は今回もナシ。よって今回は見所といえる場所が極端にない。
今回挙げたシーンは、ユカの背景だけモノトーンに処理するというものであるが
細かい部分過ぎてたいした面白みは無いかもしれない。