2016年3月15日火曜日

残酷なまでのタイミング ~何かに「ハマる」ということ~

つい先日、本シリーズとバンダイのとあるホビーの類似点に気付いた上で、先行しているものに対抗することの難しさをテーマにした更新をUPしたのだが、
そのバンダイの某ホビーについて様々追憶したくなったため、googleでキーワード検索を行い様々読み漁っていた。

そのホビー、展開時期は2004~2009(うち製品発売は2007年まで)だったのだが
初期のユーザーはそのホビーとの競合商品(ミニ四駆)の元ユーザーが多数だった。
しかし本家タミヤがミニ四駆PROを新規に立ち上げ、復活させて以降はバンダイ側が一気に勢いを失ってしまう。
これが2005年。 詳しいことはこの更新の一個前のものを見ていただきたいと思う。


そんな状況下で僅かに残っていた初期ユーザーが各地で草レースなどを開催し細々生き延びていたのが2006年以降であった。
歴史としてはこのまま滅び行くものではあるが、個々のケースを取り上げると実際はそう単純に割り切れない。
そんな頃に、運命のイタズラでバンダイの某ホビーにハマってしまった人が数人居た。

自分もそのホビーはそれなりに追いかけていた人間ではあったが、最初から展開終了まで追いかけていた地方レースチーム(?)のブログと
展開終了へ向かう頃にハマってしまった方のブログを両方見て、胸がしめつけられる思いをした。
前者は見た感じ当時20代の方で、チームメイトは10代の人間も多いようだ。
さらに、展開当時は個人主催のレースを不定期に開き、末期でも20人程度は集めていたようである。
後者は偶然玩具店のイベントでそのホビーに触れて、親子でハマってしまった方。
もちろん自分は両者とも面識はない。


そんな方々のブログを見せていただき、特に最後の更新を見てため息が出た。
非常に切ないが、しかしこの人たちは自分たちなりに好きで追いかけていることに納得し、そしてやりきった満足感が混ざった
複雑な感情を隠すことなく表明していたのだ。
そのホビーに、自主的に関わり楽しみ、最後はバンダイの都合で終了したものの
それでも大本営発表によって区切りはしっかり付けることが出来たのだから、未練も後悔もないのだろうが
しかし。

本気で追いかけていた人特有のやるせなさから来る、やや愚痴も混じった最後の更新。
これが、自分にとっては強く共感を覚えた。
自分たちで工夫すればもっと遊べることを踏まえながらも、バンダイ自体のノウハウ不足から来る欠点を幾つも指摘。
それはまるで、もっと早いうちに改善できていたorバンダイ側で対策方法を提示していたなら
このホビーはもうちょっと盛り上がっていたんじゃないのか?
という、無念さをにじませた叫びにも思えた。


思えば拙blogでも、この超星神シリーズに対してこういうところは良い。 こういった見る点もある。
一方でここが足りない、これが良くない・・・ 今度やるならああするべき、こうするべきだろうと様々な感想や提案もどきを
まさに「今更」書き綴っていただけに、両者の無念さは胸に迫るものがある。
本シリーズに限らず、何かを「好きで」追いかけてきた人なら彼らには共感できるんじゃなかろうか。


特に後者。 展開後半に親子で、そして友人を巻き込んでハマっていった方。
まさに終わりへと向かっていくものへハマっていってしまった人。
もちろん彼はそのようなことは当時知る由もなかったわけで。
親子で一緒に遊んでいた彼はその後別のゲームへ親子共々ハマっていったものの、
ホビー終了アナウンスには内心思うところもあったろうし、寂しさもそれなりに感じたのだろう。
#超星神シリーズにおける自分は、放送当時からハマっていたのでここだけは違うものの・・・。


そうして、もし「今更」このシリーズにハマった人が居たとすれば?
という疑問がちょっと頭をよぎった。
恐らくそんなことは無いだろうにせよ・・・。
終わり行くもの、ではなく「すでに終わっているもの」に今更ハマる人間は稀に居る事実もある。
自分がかつてレインボーマンにハマった時のように。
そしてそんな人たちには、どうか自分のような感傷を覚えていただきたくないものである。


いつまでも「好き」だけではしようがないことは、残念ながらある。
何故ならば送り手側の都合で終わってしまうものもあれば
受け手個人の都合で離れざるを得ないものもあるから。
そういうことを、ほかのジャンルのブログを見て改めて思い知らされた。

そして自分もこのblogを立ち上げた時、まさに「好きという気持ちを抱え込むのが辛い」からレビューを書き上げるようになったわけで
既に全作レビューも終えた今となっては、積極的に本シリーズを追いかける熱情は無くなった。
精々、今みたいに本シリーズを軸に思ったことをつらつらと、たまに書く程度のblogとして今後生き残るのかもしれない。


まあ、全てはgoogleがbloggerを止めるまでの命なのだが。