2019年10月4日金曜日

レインボーマン・第六話

第六話 「魔の五時間がきた!」


<怒涛>

冒頭、海の中を小型船で移動中のミスターK。彼は何処へ向かっているのか?

直後に前回ラストからの続き。
さくらの墓を作るタケシ。 ロコを孤児にしてしまったことを悔やみ、死ね死ね団の陰謀を叩き潰すことを
墓前にて誓うタケシだが、ふと海に目をやるとミスターKの船を見止めた。

船上では部下が、マカオ市内には既に団員を手配し、逃げ出すスキを作っていないとミスターKに報告。
そうとは知らず船を見ているタケシだったが、背後から団員がボウガンを構え、撃ち出す。
左脚にボウガンを受けるタケシだが、即座にダッシュ7へ変化。
続いてダッシュ4に変化後、団員達を追跡。

追いかけた先で囲まれたレインボーマンは、木霊叩きにより団員達を倒す。
ロコのもとに戻るタケシだが、傷に気がついたロコが自宅へ戻ろうと提案。


<探索>

街中では、死ね死ね団員が包囲網を展開中。
こうした状況の下、既にロコの家は知られているから危ないとタケシ。
では、とロコの隠れ家へ行くことになった。
そこでは既に体力を著しく消耗しているタケシが眠気を訴える。
またもヨガの眠りが来たのだ。

ロコは病院へ向かい、医者を呼ぶがそこには既に死ね死ね団員が張っていた。
医者を脅し摩り替わってしまう。


隠れ家へ戻ったロコは、ヨガの眠りで固まったタケシを見て驚愕する。
そこに医者に変装した団員たちが現われる。
ロコに水を入れるよう指示し立ち去らせると、キャッツアイを飲ませようと錠剤を取り出す。
しかし硬直したタケシには、口も開かなければ注射針も通じず往生する。
結局、拳銃で殺すことにしたのだが間一髪でロコが現れ阻止。


ライトを壊し、闇に乗じてタケシを持ち出し逃げるロコなのだが
偶然警邏中の死ね死ね団員と遭遇し、ロコもタケシもつかまってしまう。
捕まえたことをミスターKに報告・アジトへ向かう。


<追撃>

アジト内部にはミスターKが待ち構えていた。
タケシを解剖し、マジックの正体を明かすべく準備を整えていた。
捕まる際につかんでいたガラスの破片を使い、ロープを切ったロコが、ディスクソーの電源を切ってしまう。
いらだったミスターKが、先にロコを殺すよう指示。
目隠しをされ、投げナイフで殺すゲームのマトにされてしまう。

そのうち、ヨガの眠りから醒めたタケシ。
ダッシュ7へ変化しロコを助け出す。
それを見てミスターKは女性団員・ダイアナと共に逃げ出す。
追うレインボーマンとロコだが、ミスターKたちは既にキャッツアイを満載した船で逃げ出そうとする。
時限爆破装置をONしながら。


団員と格闘中のレインボーマン。突如揺れ出すアジトを訝しがる団員。
彼らもどうやら知らなかったようで、真っ先に逃げ出そうとする。

ミスターKの乗った船上では、部下から「団員たちもろとも基地を破壊していいのでしょうか」と問われるが
「これから日本人一億を抹殺する為には、島のひとつくらい安いものだ」と返す。

炎に巻かれるアジト。
爆発があちらこちらで発生し、レインボーマンとロコはその中で立ち往生してしまった。
彼らの運命や如何に。


【レビュー】

マカオでの戦いが終わるのだが、ここでとうとう死ね死ね団が日本上陸を企図していることが知れる。
終盤、ミスターKがアジトの島はおろか部下の命すら投げ出してでも作戦を遂行しようとする
冷徹さが提示されていることに注目されたい。
と同時に、ここまででミスターKの拘りがかなり強く打ち出されているわけで、
視聴者からしても非常に理解しやすく、物語に乗り易い。
こうした工夫が後年の東宝ヒーロー作品からオミットされる事実を踏まえると、本作が一番まともに見えるといっても過言でもなかろう。

また同じく終盤、自爆装置が発動したことが団員たちに知れたときの狼狽ぶり。
このあたりもまた、本作独自のリアリティと言える。
#他社作品ならそうした描写をそもそも入れない。

遠当ての術を建物天井に使うことで天井を崩し、複数の敵を一気に倒すシーンなど
かなり頭を使った戦闘描写が見えるのも、なにげに嬉しい。


【特撮の見どころ】

・ダッシュ7のバリヤー