2019年10月6日日曜日

レインボーマン・第八話

第八話 「ひとりぼっちの戦い」


<当惑>

前回ラストからの続き。

死ね死ね団に追い詰められるタケシは、ダッシュ7に変化し投げナイフを防ぎ
格闘戦にもつれ込むのだが、ダイアナの指示により遠距離からアイ・パンチをうちこまれ
目を潰されてしまう。
近くの林へ逃げ込むレインボーマン。

しかし死ね死ね団が追いかけてくる。 音が徐々に大きくなってくる。
そこでダッシュ6へ変化し、疾風土煙火の術により地中深くへ逃げ込む。
ダイアナたちが駆けつけると既にもぐりこんだ後。 跡へサーベルを突き刺すも反応なし。
パトカーのサイレンが響く中、彼らは引き上げる。


地上へ戻るレインボーマンは、変化を解き堀田の職場へ戻る。
アイ・パンチで見えなくなった目を水であらいながしていると堀田が現れ、事務所へ連れられるタケシ。

やはり死ね死ね団が日本に来ていた。これから殺される人が増えていくに違いないと
タケシは訴えるのだが、しかし堀田も冷静に返す。
仮にマカオでの復讐でタケシが襲われたとしても、なんら関係ない人々まで巻き込まれて死ぬのはありえない、話が飛躍しすぎている。
しかも死ね死ね団のことなどタケシ以外知らないのだから、この話を他人にすればお前まで頭がおかしいと思われるんだぞ。
そう堀田が言うと、タケシは憤慨して事務所を飛び出す。


<暗躍>

街中では、「おめん屋」という名の屋台が出ている。
一人の客が入ると、なるほどお面をつけた店主。
変わったアイデアを出さないとお客が来なくてねぇ。と言う彼は開店サービスに酒を客に振舞う
しかしそれにはキャッツアイが溶け込んでいたのだ。

家に戻るタケシ。
たみはタケシに、あまり私達に心配かけさせないでおくれと言う。
このところみゆきは、タケシのことになると考え込んでしまっているようでもある。

布団の中でタケシは悩む。
死ね死ね団との戦いはこれからも続くであろうし、作戦も着実に進んでいるであろう。
しかし死ね死ね団のことを知っているのは自分しかいない。
誰にも言えない。
自分ただ一人で戦わなければならないプレッシャーが、タケシの身に重く圧し掛かっている。


あくる日の朝刊では、昨晩のうちに62人も死んだニュース。
手がかりになるものといえば、以前拾ったマッチ箱に書いてある店名のみ。
しかしファッション、となると中々足を踏み入れにくい。
淑江の協力を得ようと思いつくタケシ。

どんぐり園では園児たちが入園していく中、狂人が乱入。
淑江にのしかかりクビを絞めようとするのだが、間一髪でタケシが救出。
投げで気絶させるのだが、倒れた男の目は異常な光を見せる。
やがて絶命した。


狂人の発作を起こし、やがて死ぬ。
これは巧妙に仕組まれた殺人事件なんだと淑江に話すのだが
そんな話を急に信じろと言う方がムリだわ、と返されてしまう。
誰にも信用されず、文字通り一人で戦わなければならないタケシ。

平和な日本を、たった一人で守り通さなければならない。 
八方塞の心境に苦しむタケシ。
するとそこへ虹の玉が、空から飛んで来る。
その中にはダイバダッタが。

その苦しみに耐え、戦わなければならない時である。
誰もお前の苦しみは判らぬ。だが今まさに皆がお前を必要としている。勇気を出すのだ、と。
そう言い残して消えるダイバダッタ。

タケシは気力を復活させた。  師匠の激励を受け、先の見えない戦いに突入する決意を固めるのである。


<策動>

公園内で美容ジュースの屋台が出ている。
人だかりが出来ており、試飲も多く出ている。
「明日の朝には、天使のように生まれ変わっているでしょう」などとお世辞を言う売り子だが
それはダイアナであった。
何も知らずに客が多く試飲を求めている。  

裏でそれを眺めているタケシに気付いたダイアナが、すぐ横の女性隊員に尾行するよう伝える。
一方で秘密基地へも連絡。
例の場所へ連れて行くかどうかの指示を仰いでいる。


公園内をぶらついているタケシに、先ほどの女性隊員がぶつかる。
タケシが落ちたバッグを拾おうとすると、背中に拳銃を突きつけられてしまう。
公園を抜け、やがてビルの工事現場へと連れ込まれる。

スキを付いて女性隊員の腕を極めたものの、ボウガンを撃ち込まれ手放すと、女性隊員が逃げる。
追うタケシ。
一方で団員もボウガンを手に追い詰めようとするのだが、ビルの中に入り込むと
一人の団員を見つけ、そちらを追うタケシ。

逃げた団員がフっと消えたと思ったら、基礎のほうへ落ちていた。
それを追撃しようとするタケシだが、スックと立ち上がりサーベルで切りつけようとする団員。
格闘で制するのだが、頭上からの声に顔を上げるとダイアナたちが銃を手に眺めていた。
さらに外の団員に指示し、クレーンで吊り下げられている資材をタケシの頭上に落とそうとする。


【レビュー】

ここからキャッツアイ作戦も加速度が付いてくる。
前回こそ12人程度だったのが今回で62人の殺害に成功しているようだが
このへんは男性団員のおめん屋などと言った涙ぐましい努力の成果であろう。
アイデア勝負、というのは現代の商売においても全く変わっていない観点の一つでもある。
#と同時に、こと商売に関して現代でも通じるということは70年代初頭と現在はそこまで大きな変化がないということでもあるが。

また前回に引き続き、堀田の理解が得られない描写もあるが
かぶせるようにしてたみやみゆき、淑江にまで理解されない・込み入った話が出来ない苦悩も描かれる。
もっとも堀田に関しては次回から変わってくるのだが・・・。

東京に来てから、初めてダイバダッタとの対話も描かれるようになる。
これ以降はヨガの眠りの際に手助けするなど、なにかと一人の戦いを強いられるタケシにとっては
心強い唯一の味方として、度々登場することになる。


【特撮の見どころ】

・なし