2013年8月15日木曜日

グランセイザー・第十四話

第十四話「覚醒せよ!水の戦士」

●<グランセイザー>弓道天馬、獅堂未加、獅堂剣、伝通院洸、雨宮涼子、反町誠、魚住愛、三上辰平
○<関係者・ゲストなど>堀口博士、御園木篤司、和久井博士、星山秀一
★<敵> インパクター・ルシア、インパクター・ラディア


<ラディア戦~水のトライブたち>

前回からの続き。
ゴルビオンVSラディア、ほぼ互角の戦いを繰り広げているが
このゴルビオンはグランセイザー内でも珍しい剣持ちの戦士。
リオンが双剣使い、ゴルビオンは両手剣使い(ようは大剣)という差異がある。
ラディアの口から「インパクター星より、グランセイザー抹殺および超星神の破壊のために」地球に来たと語られる。
その直後にゴルビオンの必殺技「デ・ストーム」を食らい、タリアスの追撃を受ける直前で
目くらましを使い逃げるラディア。

グランセイザーということで仲間として扱おうとする天馬に対して
「お前達のことを何も知らない」として距離を置き、去る誠。
前回から奪われていたバイクのシートには、リヴァイアサンを撮った写真のネガも挟まれていた。
辰平と落ち合い、先ほどまでの出来事を語る誠だが
その最中に何者かに監視されていたようだ。 それを追う誠。

一方、涼子が洸に水のトライブおよびインパクターについて電話で情報を伝えている。
意外とこういう状況下ではグランセイザー間での情報伝達は密に行われているようだ。


<アンデス山中より出土するもの>
国防省。
堀口博士は御園木と共に国防省技術局・和久井博士とその助手である星山と会う。
和久井博士からアンデス山中より出土された謎の物体と、アンデスの洞窟内にあった壁画の写真を見せられる。
物体のほうは一見、超星神で使われた金属と同じようであると堀口博士は言うのだが
壁画に描かれた人型ロボットのような絵 ・・・現地では巨大な神を意味する「ガントラス」と呼ばれているそうだが
和久井博士はこの二つをもって超星神と何かしらの関係があるのでは、と睨んでいるようである。

<愛VSルシア そして辰平>


洸の勤める病院に勤務することになったという愛。
辰平と屋上で落ち合い、グランセイザーとしてなかなか覚醒できない自分と、もし覚醒したなら愛を守るために戦うと
その愛を前に語る辰平だが、 一方の愛はわりとグランセイザーとしての戦いを「カッコイイじゃない」とやや
軽めに流しているのが特徴的。

一方のラディアとルシア。
ルシアは愛と辰平二人を倒そうとしているがラディアはそれを制止しようとする。
「ロギアなら私に任せてくれる!」と懇願するルシアの通信を苦々しい顔で聞くラディア。 ロギアとは何者か?
結局、絶好のチャンスという事でラディアは許可を出すことに。

辰平と愛が話を続けている中襲撃するルシア。 辰平を一蹴し、愛と対峙する。
愛がパイシーズへ装着し終えると「それでもグランセイザーのつもり?」と冷ややかに切り捨てるルシア。
病院の敷地外へ出ての戦闘は、明らかにパイシーズが戦いなれておらず
モタモタした戦いに終始し、ダメージを与えられずに倒されるかと思いきや
そこへレムルズが助けに現れる。
アイアンゲイルによる遠距離攻撃に対応しきれなかったルシアはギグファイターを呼び出し撤退することに。

戦闘後、改めて正体を明かす洸と愛。初めての戦いで腰が抜けてしまい
洸にもたれかかる愛を病院屋上からじっと見つめる辰平、 そしてそれを静かに見つめる涼子。
ルシアもまたラディアのいる場所へ逃げ込むも、気が遠のいていく中で再びロギアの名前をつぶやくルシア。

【レビュー】

今回も物語メインで作られた話。
と同時に水のトライブも二人が装着しており、残り一人・辰平を遺すのみとなったのだが・・・。
辰平の焦りが如実に出ているが、辰平自身の愛に対する想いが若干かみ合っていないような
真面目なのはよく伝わるが…。

またインパクター側のドラマとしてはルシアに想いを抱いているであろうラディアと
しかしルシア自身はロギアに気持ちが行っているなどの描写が挟まっている。
そしてラディアの焦りと憤慨とが、その後の彼の命運を左右することになるが・・・。


【特撮の見どころ】

・特になし

今回はナシ。
だが、今回ところどころで使われたVFXを見て気づいた部分を少し記すことに。

装着解除時によく使われている「装着者の身体にまとわりつくオーラが、左手へ収束して消える」という描写。
オーラも各トライブによってその形が異なっており
炎は当然炎、風は紫の風、大地は電撃、そして水は泡飛沫とそれぞれに変化をつけている。
今回は特に大地以外の戦士でこうした細かい違いを確認できるので、一度見られる機会があったら
注意してみてはどうだろうか。
そして左手へ収束するのは、その左手甲にナックルライザーが現れるからであり
こうした描写を徹底している点はもう少し評価されてもいいだろう。

セイザーゴルビオンについて。
水のトライブリーダー格である彼は、唯一装着後の名乗りバンクと必殺技バンクを併せ持つ戦士である。
装着バンク自体はタリアス・ミトラスだけであり
また必殺技バンクにいたってはトラゴスのペネトレイト・サンダーにしか存在していない。
そして名乗りバンクはこのゴルビオンにのみ与えられている。
ここらへんの演出の分散ぶりの本意はともかく、ゴルビオン=水のトライブに演出が集中しているのは
第二クールからの登場であるために水のトライブを印象付けなくてはならないという意図もあるのだろう。

必殺技であるデ・ストームは大波を敵にぶつける技。
この波もVFXなのだが、イマイチ迫力に欠けるのは少し見せ方が地味だからだろう。
今作は細かいVFXについては文句の付け所はないのだが
ヒーロー物的な、わかりやすい演出部分においては不慣れな部分を露呈している箇所が割りと目立つ。
これが次作以降のバンク多用へと繋がっていくのだろうが・・・。