2013年8月15日木曜日

グランセイザー・第十五話

第十五話「立て!水の超星神」

●<グランセイザー>弓道天馬、獅堂未加、獅堂剣、伝通院洸、雨宮涼子、反町誠、魚住愛、三上辰平
○<関係者・ゲストなど>堀口博士、御園木篤司、沖田総一郎、和久井博士、星山秀一
★<敵> インパクター・ルシア、インパクター・ラディア、インパクター・ロギア


<堅い誠、あがく辰平>

いつもの研究室。
誠は他のグランセイザーたちを見て「お前達の中にリーダーは居ないのか?」
「戦う組織は軍隊だ。リーダーの居ない軍隊はありえない! 水のトライブのリーダーは俺だ」
と言い放ちあくまで他トライブとは距離を置く構えを見せる誠。
彼は本職が戦場カメラマンであるがゆえに、戦いのシビアさをジャーナリスト側の人間とは言え実感しているのだろう。

そして、覚醒のために涼子に稽古をつけてもらっている辰平。
あと一歩のところでやはり覚醒しきれずに落ち込む彼に涼子は「天馬の場合はお互い命がけだったからね」と諭す。
生きるか死ぬかの瀬戸際であるからこそ、誠も含めて覚醒できたのだろうとも。
じゃあなぜ愛は?と問う辰平に涼子はつぶやく。
「女は早熟だからね」 


<リヴァイアサン破壊をもくろむラディア>

国防省。
和久井博士に前回見せてもらった壁画に描かれたもう一つの文字のようなもの
これを「科学者の目で見てください」と促す堀口博士。 どうやら・・・コントローラーのようなものではないか?と
見当をつけたようである。
また星山も、これまた前回出した謎の機械をコントローラーそのものとにらみ
修理をすれば使えるのではないか?と和久井博士に修理を促す。

辰平をリヴァイアサンの居る港へ呼びつける誠。
その辰平を車で送る涼子は車中で「ひょっとしたら、リヴァイアサンの居るところに行けば覚醒できるかもね?」と話す。
前段の天馬との話といい、ここでの超星神と関連付けた話といい
何気にタリアスとリオンの覚醒のくだりが活きている会話である。

そしてラディアとルシア。
前回負傷したルシアを置いて一人でリヴァイアサン破壊をもくろむラディアに
ついにロギアが姿を現し制止する。  のだが・・・それを振り切ってリヴァイアサンのいる港へ。


<覚醒・セイザーギャンズ そしてリヴァイアサン!>

港へ一足先に赴いた誠と愛。
そこで国防省の沖田および防衛隊員たちに呼び止められる。
「お前達をグランセイザーとして認めていない」と、上官の命令にあくまで従う形で誠たちの前に立ちはだかる。
炎のトライブの面々も集まりやや膠着してきたところでラディアが登場する。

一方、遅れて到着した辰平と涼子。
ギグファイターとの戦いで形勢不利となった涼子を救うべく戦いだす辰平が遂に覚醒に成功
セイザーギャンズへ装着した。
そのままゴルビオン・パイシーズのもとへ合流し、巨大化ラディアと対峙するべく
超星神・リヴァイアサンを起動させる。

ツインブレード状の剣と大盾を持ち合わせるリヴァイアサンに対して攻めきれないラディア。
空高く舞い上がったリヴァイアサンの必殺技「ハイタイド・ブレイク」によりミキサーの如く切り裂かれ 倒される。
遂に三人揃い、リヴァイアサンの起動にも成功させた水のトライブ。
それを見た沖田が
「上官の指示はまだ出ていないが、君達をグランセイザーとして認める」
と一言伝えたところでEND。


【レビュー】

水のトライブが集結した回。
それに伴い超星神も起動したため、今回は特撮パートも短いながら存在している。
しかし、和久井博士の持ち込んだ謎の機械がらみの話と
今回ようやく登場したインパクター・ロギアによって物語はまだこれからであることが伺える。

さて、この回では涼子が辰平の覚醒に関わっているのだが
それ以前にも直人が大地のトライブとして合流するようになるキッカケとなるなど
この作品において涼子の果たす役割は地味だが大きい。
今後も何かと他の人物と関わっていく中で存在感を出してくるので、注目して見てみるといいかも知れない。


【特撮の見どころ】

・リヴァイアサンVS巨大ラディア

リヴァイアサンが遂に起動する今回は、その起動シーンから凝った演出が用いられている。
三人の水のトライブが集まった時点で既に起動への準備が整っているのか、煙を上げているリヴァイアサンだが
ラディアが一太刀浴びせようとした瞬間その煙の量が増し、ついに起動する。
ここではリヴァイアサンを載せていた輸送船が、起動の際に舞い上がっていくときに沈み込んでいる点が良い。
重量感を現したシーンだが、意外とこういう部分はおろそかにされやすい点であるため、何気に面白い演出だろう。

戦闘シーンは当然港での戦いとなる。
第八話と比べるとやや規模が縮小している気もする。
あまり語る部分はないのだが、ラディアとリヴァイアサンがつばぜり合いしているシーンでは
カメラを少し固定した状態で二人がターンテーブルで回転しているカットはちょっと面白い演出かもしれない。

必殺技であるハイタイド・ブレイクで切り刻まれていくカットは、きられた部分こそ大雑把だが
切り落とされたパーツは水しぶきとなって消えており、VFX次第でなんてことない描写に面白い味付けが加えられる良例ではなかろうか。


さて今回、リヴァイアサンの起動~ウォーリアモードへの変形を見て気づいたが
ミニチュアのコマ撮りによるバンクが用いられているようである。
他の超星神は3DCGによるバンク?なのだがこのあたりもやはり差別化なのだろう。

ちなみにライブモードでは起動時はほぼCGで動いているようであり
このへんはCGとミニチュアを折衷しているガルーダ・ドルクルスや
ほぼミニチュアで動かしているガンシーサーとも違う点と言っていいかもしれない。