2013年10月10日木曜日

グランセイザー・第二十六話

第二十六話「異次元の囚人」

●<グランセイザー>弓道天馬、獅堂未加、獅堂剣、雨宮涼子、神谷豪
○<関係者・ゲストなど>堀口一郎、吉岡麻美
★<敵> ビズル星人


【剣個人エピソード回】

<謎の連続失踪事件>

太陽系を突っ切る一隻の宇宙船が地球を目指して飛来するところでサブタイ。
その後、悲鳴と共に女性が謎の光を浴びて何処かへ消滅する事件が起こる。

いつもの研究室。
インパクター星人事件に関する情報を国防省へ報告に行った堀口博士に代わり
資料整理を行っている獅堂姉弟。
その堀口博士も自分の論文の真っ只中だとこぼす未加。
そこに天馬が現れ、メシを奢ると未加を誘うも「どうせ立ち食い蕎麦か牛丼がいいとこでしょ」と
刺々しく拒絶。 そこで剣を誘うのだが      行き先はバーミヤン。

その店先で警ら中の豪がやってくるのだが、ここ最近連続失踪事件が都内で発生しており
豪の管轄区内でも発生したと聞かされる。
次の瞬間、女性の叫び声が響いてきた為、声のする場所へ向かってみると異星人と思しき不審者が女子高生に襲い掛かってきた。
これを間一髪で撃退した三人。


<おとり作戦、だがしかし…>

襲われた女子高生の名前は吉岡麻美。 なんでも失踪事件を目撃したために襲われたらしい。
その麻美を送る剣はその途中、麻美の家庭事情… 両親が海外に居るため独りしか居ないという話をした。

その一方、他のグランセイザーのメンバーは異星人の捜索を行うもその成果は見られず
やむを得ず麻美をオトリにして異星人をおびき出す作戦を思いつく。
麻美に同情している剣は反対するのだが、堀口博士は「大勢の人を救うためにはただ一人の勇気が必要なこともある」と諭す。
しかし納得の行かない剣を見かねた未加が、制服を借りて自ら身代わりになった。
それを心配そうに見守る天馬と涼子だが、しばらくして異星人がおびき出される。
戦いが始まったものの、即座に謎の光線を浴びせかけられた天馬と未加は、二人そろって何処かへ消え去ってしまう。


<異次元の囚人>

二人が目覚めるとそこは、謎の空間。
そこをしばらく散策していると、本編序盤で消えた女性が天馬たちの目の前で粒状となって消滅。
服だけが残されてしまった。

それを呆然と眺めていた二人の耳に謎の声が聞こえる。
その声の正体はビズル星人。この空間では時間の流れが速く、細胞は急激に老化して死滅すると語る彼等の目的は
「惑星最高会議・ウォフ・マナフの命令により地球人類の駆除を行うため」に地球へ来たと言う。
無人となった地球を平和な惑星へと再生するための実験第一段階がこの異空間。
異次元転送システムにより人間を全てこの異空間へ送り込み、消滅させるという手段を用いようとしているようだ。
この話の間、彼は「我々」と語っていたが同じ固体が幾つもいるのだろうか。
異空間で戦いを挑むも翻弄され、じきに消え去られてしまう。

もとの空間では剣と麻美が二人の身を案じ
博士や豪、涼子も二人が消滅した地点で捜索しようとする一方
その異空間で天馬は未加に「必ずお前は元の世界に戻す」と約束する。


<新たなる戦いの始まり>

もとの世界では豪と涼子がビズル星人と戦いを繰り広げていた。
格闘能力もそこそこ高いようで、トラゴスとヴェルソーを翻弄していく。
次は君たちの番だ、と不適につぶやくビズル星人。

一方その異空間では、空間のゆがみが突如発生しており
これを好機と見たタリアスがミトラスだけ帰還させるべくバーニングファルコンを撃ちこみ、ゆがみを広げる。
無事に帰還したミトラス。今度はヴェルソーと共にその歪みへ攻撃を加えると
タリアスが間一髪で飛来し帰還。これで4VS1となり形勢不利となったビズル星人が逃亡を試みると
これも序盤に出てきた宇宙船が現れ、ビズル星人に攻撃を仕掛け消滅させてしまう。
そうして戦いは終わった。

無事に落ち合った五人のグランセイザーと博士たちを、物陰から見つめる麻美だが・・・
そんなことに気づかず談笑してEND.


【レビュー】
剣メイン回。しかし剣の活躍は次回へ持ち越される。
この回ではウォフ・マナフの別名が「惑星最高会議」というものであることが語られ
今回現れたビズル星人は地球人根絶の為に派遣されたのだ。

第三部の本格始動ということもあってかやや地味な出だしの今回だが
天馬と未加の関係の描写が何気に出てくるなど、地味ながら少しずつキャラクタードラマも
進行していくことが伺える回である。

アクションシーンもスピーディな殺陣に磨きがかかるが
ワイヤーアクションもここでさらに洗練されていったようで
ビズル星人がトラゴスの攻撃をバックジャンプでかわすシーンなど、割と違和感の少ない
ワイヤーアクションを見せているのが目を引くところである。

【特撮の見どころ】

・光線銃に撃たれた瞬間、歪んで消える人
・ミラーから現れるビズル星人
・宇宙船

今回は巨大戦はナシ。
しかしVFXについてはわりと多めに使われており
見どころでは触れなかったが異空間の空に現れたゆがみや、同じく異空間で身体だけ消滅した女性など
地味目ながらビズル星人の作り出した異空間の恐怖感はよく出ているのではなかろうか。