2013年9月3日火曜日

超星神シリーズと特撮とオレ【5】

【3】の続き・・・

この「ジャスティライザー」にかける意気込みを東宝側プロデューサーは
「これで東映さんと張り合えるようになりました」
というような言葉で表現していたように記憶している。
少し言葉が違ったかもしれないが、記事を載せたサイトなどでは東映の戦隊シリーズと名指ししていたため
おそらくそう思わせるような表現をしていたのではなかろうか。

当時は
「おお、そこまで強く意気込んできたのか!」とやや能天気に構えていたように思うが
今にしてみるとあちらは25作以上つくられてきたシリーズ
こちらはたった2作目で、しかも第一作のグランセイザーの評価自体も割とアヤフヤなところにあった状態である。

#余談になるがグランセイザー当時はやけにネタ的な見方をする向きが多かった記憶がある。
#某ネットアイドル12歳の某戦隊レビューの影響がまだ残っていた時代ではあったのだ。
#もっともその影響の部分は相当変形させられているように思うが。
#本シリーズは、ネタとして観るという見方にある意味では正当な評価を妨げられている気もする。
#実況という文化が根付いていたのも無視はできないにせよ…。

12人居たグランセイザーはインパクトこそあったのだが「キャラが多すぎる」という当然の意見を反映してか
ジャスティライザーでは3人に絞り、その代わり各人の周辺も可能な限り描くことで
キャラクターをより深く掘り下げるという方向で作劇されていた。
コレが実際巧く行っている側面もあったのだが、良くも悪くも刺激的な展開が皆無であったためか
案の定「妙にクソマジメな作風の割に、どこかカラ回りしたギャグ」の部分だけが一人歩きしつつ
その上作品自体も非常にオーソドックスな「悪の組織VS正義のヒーロー」の構図をストレートに描きすぎたせいで
「昭和80年代特撮」などという揶揄まで飛び出す始末であった。
実際、全話見返しても「敵がやってきたのでこちらも撃退しました」くらいの、あまりヒネリの無い展開が多く
これが当時の他社作品と比べると恐ろしいくらいに正統派?な造りをしていたのだ。

時系列が飛んだが、当時第一話を見たときの感想を述べると
「ちょっとひねくれた部分はあるが、前作と比べたら正統派なヒーローモノにシフトしている」
というもの。

「オリジナリティという意味では後退したが、やや安心して見られる作品になったのかな」
と思いながらもその後も見続けたのだが…。