2013年12月2日月曜日

グランセイザー・第四十話

第四十話「逆襲!漆黒の戦士」
●<グランセイザー>弓道天馬、獅堂未加、獅堂剣、伝通院洸、雨宮涼子、松坂直人、神谷豪、反町誠
○<関係者・ゲストなど>堀口一郎、御園木篤司
★<敵>ロギア


<闇の男は三度訪れる>

OP前。 宇宙空間を彷徨うダイロギアン。
その中には気絶しているロギア。 その彼に問いかける声。
何かと引き換えに、三度目のリベンジを果たす手助けをしてやると申し出た声の主は
ウォフ・マナフ最高会議幹部・ベルゼウスと名乗る。

OP後。いつもの研究室。
未加と博士は国防省へ水晶板の研究報告へ出向くのだが、その道中ロギアとギグファイターの襲撃を受け
博士と未加は拉致されてしまった。
国防省を通じて、留守番していた天馬や駆けつけてきた洸たちにも知らされるところとなり
手分けして博士達の行方を追うこととなった。

拉致された現場では、置き去りにされた車の前でうなだれる剣。涼子が声をかけると同時にギグファイターが現れ戦闘へ。
途中で直人も混ざり混戦となるが、その最中ギグファイターの腰に発信機をつけるリオン。
そうと知らずに撤退したギグファイターを、その発信機の電波を追って突き止めれば未加たちの行方もわかると剣は言う。

一方天馬。バイクを停めて思案していると携帯の着信が入る。
未加と思い出てみると声はロギア。  鷲尾山採石場へ水晶板を持って一人で来いと告げる。
しかし、他の人間も見かけた時には未加と博士の命はないとも。
連絡の後、ロギアは博士に「お前たちはあの水晶板の記録の真実を知らんのだ」と吐き捨てるようにつぶやく。
記録の真実、とは何を指しているのだろうか?




<裏切られるロギア>

国防省・科学分析センター。
御園木と天馬が水晶板の持ち出しについて問答していると、ある部屋から洸が出てくる。
アタッシュケースを持ち出しているが…。
発信機で直人達がロギアの居場所を突き止めている最中だがそれを待てない天馬。
仲間を信用できないというのなら、俺を倒してこのアタッシュケースの中の水晶板を持って行けと一喝する洸。
一度は引き下がるそぶりを見せた天馬に、洸が近寄った瞬間ボディブロウを浴びせられ、
うろたえたスキに天馬がアタッシュケースを奪い走り去っていく。

天馬が現場に向かっている最中、未加は何処かへ連れ出されるが博士は残されてしまう。
ロギアは保険をかけるつもりなのだ。 側にはギグファイターがいるのだが、その腰には…。

鷲尾山採石場。 ロギアと対峙する天馬。
ガケの上には未加が縛り付けられており、思うように攻撃が出来ない天馬。
ホロスナイパーを構えるロギアになすすべがないと思われたその時、タウロンとトラゴスが救援に駆けつける。
未加を助け出し装着を促すと、天馬も装着し状況は好転。

博士の殺害をロギアが指示したが、間一髪のところでリオンとヴェルソーが駆けつけ救助成功。
一気にロギアが追い詰められることとなった。
しかし切り札のダイロギアンを呼び出すと戦いは巨大戦へ。
顔が変わっているダイロギアンが気になるところだが…?

ダイセイザーへの合神を行い、戦いはダイセイザーVSダイロギアンへ。
前回同様一方的な戦いになると思われたがダイロギアンはステルスシールド(光学迷彩?)を発動し
飛び上がると同時に姿を消してしまう。
ダイセイザーの死角からビームを乱打し、じょじょにダメージを奪っていくことに成功する。
やがて倒されるダイセイザー。 今度はピンチに立たされてしまった。

トドメを刺せ、というベルゼウスの声がロギアに届くが「オレはオレのやり方でやる」とそれを拒否。
すると・・・ロギアがダイロギアンから強制放出されてしまう上に、ダイロギアンの攻撃を受けてしまう。
ダイロギアンのステルスシールド、それはベルゼウスが改造して取り付けたものであり
以前と顔が違うのは、リモートコントロール装置を取り付けたからのようだ。
そして、ダイロギアンはベルゼウスによって撤退させられてしまう。

戦後。 倒れたロギアへ駆けつけた天馬と未加だが
瞬時に起き上がったロギアのボディブロウが天馬を倒し、さらに未加を気絶させてしまう。
タウロンたちが駆けつけたが銃撃により牽制、そして未加を連れ去ってしまった。
ただならぬ表情を浮かべたロギア。 彼は未加をどうするつもりなのだろうか・・・。


【レビュー】

第三部終盤戦はロギアとの戦いで幕を閉じることになる。
相手は三度目の登場となったロギアだが、未加を連れ去ったところで次回へと続いてしまう。
もはやグランセイザー というより天馬への復讐のみを行動原理とする彼だったが
それを利用するのがウォフ・マナフの幹部であるベルゼウスという人物。
ロギアへ三度目のリベンジのための力を与えるかわりに、水晶板を破壊するように持ち掛けるわけだが
そのリベンジの力は、光学迷彩能力であったが同時にベルゼウスが意のままに操れるような仕掛けも施されるなど
今回のロギアはダイロギアンのために利用された感もある。
まさか自分を利用する人間がいるとは思わず、終盤のロギアは茫然自失した状態ながらも
未加を連れ去り何かを企んでいたようである。

今回からは話も大きく動き出すようで、最初に復活した時はあまり意味のなかったロギアを
今度はウォフ・マナフの幹部が利用することで再びストーリーラインへと戻されることに繋がった。
(もっとも、そういう話の展開をするのならなおさら最初の逆襲は要らなかった気もするが)

さて今回は小ぶりながらロギアの策士振りも発揮されており
水晶板の破壊、および天馬へのリベンジの為に未加たちを人質に使ったはいいものの
あっけなくその目論見が崩れ去る上にダイロギアンをベルゼウスに利用されてしまうなど
前回までとは打って変わってロギア自身を揺るがすような展開も盛り込まれている。

グランセイザーの戦いも、巨大戦もそれぞれ割としっかり見せており
やがておとずれる第四部からの激戦を予感させてくれる回でもあった。


【特撮の見どころ】

・山は山でも採石場での戦い

第三部では山間部での戦いが多く、絵面が地味になっていたものの
今回はヒーローものではおなじみ、採石場を巨大戦の舞台に選んでいる。
しかもちゃんと採石場の石切山をミニチュアで再現し、しっかり「ふだんの山」との違いもアピール。
まさかこんなところを細かく作り込んでくるとは思いもよらなかった。
そして情景を彩る木々も枯れ木ばかりなのも隠れたポイントだろう。