2013年6月8日土曜日

グランセイザー・第七話

第七話「走れ!命を救うため」

●<グランセイザー>弓道天馬、獅堂未加、獅堂剣、伝通院洸、雨宮涼子、秤谷仁、神谷豪、早乙女蘭
○<ゲストなど>堀口博士、佐伯カリン 


<直人は何処に>

堀口博士の研究室にて… 直人が何処にいるのか見当が付かず悩む一同。
協議?の末天馬が直人を探しに行くことになる。(こっそり後をつける蘭と剣)
その途中、天馬の職場・ジェット便で指名の仕事が入る。
依頼者は同じ職場のマキちゃん。 直人に会いたいので私を運べ、ということらしいが
天馬もその直人の場所が判らないと知るや
「じゃあ天馬君でいいわ!」 と、天馬とデートすることになるマキちゃん。

話は戻って、バイクでマキちゃんと移動中。
歩道橋にカリンが待ち伏せており、紫の光弾を天馬たちへぶつける。
一度目はバイクから弾き飛ばし、二度目は宙に浮いている状態の天馬たちへぶつけるという
念入りな攻撃を見せる。

天馬はともかく、マキちゃんは意識不明の重態となる。



<病院、執刀医は伝通院~血液を届けるために天馬が走る>

マキちゃんが輸送された病院。 ここは伝通院洸が勤務している。
天馬は洸が攻撃したと思い込み突っかかるも毅然とした態度でいなす洸。

手術に移るも「血液が足りない。輸送中の車が渋滞に捕まっていて届かないのだ」と一同に漏らす洸。
天馬の「オレのを使ってくれ!」→洸「使えるものなら使っている!」 看護士「誰のでもいいわけじゃないんです」
というやりとりの後、マキちゃんの血液型はB型(Rh-)であると告げられる。
少し後に「じゃあオレが取りにいく」と天馬がバイクを駆り、一路輸送車へ。
10分で届けてくれと告げる洸。

バイクで現場まで向かう途中、パトロール中の豪が天馬を見つける。
天馬を自転車で追いかける豪だが当然追いつけない。
そんなことに気づかない天馬は、やがて渋滞に巻き込まれてしまう。
突発的な交通事故により対向車線まで車が飛び出し、これのせいで輸送車が動けなかったのだ。

ラチがあかない天馬。渋滞の先にいた救急車を見つけ駆け寄る。
輸送車の救急隊員へ事情を説明・血液を受け取り、バイクで走り抜ける天馬。
またすれ違う豪。わざわざ自転車の向きを変えてまで注意しに行こうという…。

一方カリンのアジト。 仁は「一対一じゃ負けませんよ」と軽口を叩くも
それに意見を挟んだ涼子に「涼子さん手伝ってくれますよね?」と軽く協力要請。
ここらへんの流れも自然に見せるせいか微笑ましい光景となっている。


<ヴェルソー・ダイルVSミトラス・リオン・ヴィジュエル>

戻りの途中でその道を塞ぐダイルとヴェルソー。
立ち止まらされ、ピンチに陥るもどこからかミトラスとリオンが現れ天馬を先に向かわせる。

そして2VS2の戦いとなる。 この回でもアクション中に急にスローになる演出が挟まれる。

戦いは膠着状態に陥ったものの、途中でヴィジュエルが加わり3VS2へ。
次第に劣勢になるヴェルソーとダイルは、ミトラスが威嚇で放ったブラントルネードを避け
ひとまず退却することに。


<タリアスVSレムルズ>

血液は届き、無事に手術が成功した洸。
しかし次のシーンでは天馬と対峙することになった洸。
屋上で二人がにらみ合い、装着。
公園へ場所を移し、戦いが始まる。

空高く舞い上がり、レムルズのファイナルジャッジメントの照準をあわせにくくしてキックを見舞う。
その後バーニングファルコンを放つ構えを見せるタリアスだが、少し後に解除。
ここの下りでは洸に対しての敵意が鈍り、少し悩む天馬と
「使命を確実に果たす」ことにこだわる洸とのコントラストが秀逸。

ラストは病室で、懲りずに直人に逢いたがるマキちゃんとの会話と
外の公園にて談笑しあう炎のトライブと豪・蘭で〆。


一方アジトでは洸がカリンに問詰めていた。
一般人が巻き添えになったことを語る洸に対し「多少の犠牲はつきものよ」と冷たくあしらうカリン。
それを猜疑心の現れた顔で見つめる涼子。


【レビュー】

今回は特撮を使ったシーンはかなり少ないものの、その分各キャラクターの表現に使われた回であり
話自体もコメディとシリアスを行き交いながらも決してとっちらかった印象を与えていない。
この回から徐々に滲み出る豪の融通の利かなさは、今後の話においてもアクセントになっていく。

本作は割と「ヒーローの素の職業と、それに関連付けられた性格」を他作品よりは極端でないものの
話の中で活かす方向で物語が作られているように感じられるが
そういう部分を今回の洸や豪が象徴しているようである。

また、ラストで突然合流した豪がコミカルな味をかもし出しており、今回前半で見られたコメディタッチの空気が
この豪によって再び戻るという構成は面白い。
最後の会話シーンも豪の天然さで締めくくっており、若干地味ながら各キャラクターを巧く表現した回である。


【特撮の見どころ】

・なし

序盤、カリンが光弾を天馬のバイクにぶつけるカットだがやけに念入りにダメージを与えている。
一度目で宙に浮かせたカットは合成だが、意外と動きに違和感が少ない。