2015年5月10日日曜日

セイザーX・第十五話

第十五話「危機一髪!シャークセイザー登場」

[ネオデスカル:ガレイド]
ドルビック登場

演出:市野龍一    脚本:林 民夫


<残るは二つ>

ネオデスカル戦艦内では、前回の戦いの戦果についてガレイドがグローザを叱責している。
セイザーXから奪ったコスモカプセルは6つで、残り1つをレミーに死守されてしまったままだった。
しかし三将軍がこれまで集めた分を足せば9つであると返すグローザだが、ブレアードが突如それに反発。
お前達に協力するつもりはないと立ち去るブレアード。サイクリードとアクアルも退場するが
ガレイドは三人を始末しろとつぶやく。

だが――――――
三将軍は彼らネオデスカルの先祖であり、彼らを殺せば自分たちの存在も抹消されてしまうと警告するグローザ。
その上で、コスモカプセルの現状を確認する。
未発見の二つをなんとしても見つけ出せと吐き捨てるガレイドと憮然とした態度で聞くグローザ。
その二人に割って入ってサイクリードとアクアルが、ブレアードがコスモカプセル・スタッグ7を持ったまま出て行ったことを伝える。

ブレアードはあくまで拓人に拘っているが・・・。


修理中のグレートライオにて。
セイザーXの一同はシャークの状況を推察中。
シャークの管理していたワームホールを使ってネオデスカルの一部隊がやってきたということは
シャーク自身も倒された可能性は高い。
沈痛な空気が流れるが、そこへ由衣や春子が炊き出しを持って陣中見舞いに来る。
そんな中、コスモカプセル反応が二つ検出される。
一つはブレアードのもの、もう一つは・・・  アクアルたちのもの。


<怒れるブレアード>

アクアルはコスモカプセルを持ち出し、反応させることでおびき出す作戦を使っていた。
グローザがそんなアクアルを三人の中で唯一まともと評した上で
先祖として尊敬していると褒め殺す。
アクアルもまんざら感じではない態度を示してしまうが、直後にアドとケインが現われる。

一方、山中のブレアード。
ネオデスカルが差し向けた兵士・デスメードに囲まれてしまう。
そこへ拓人が現われライオへ装着。デスメードを蹴散らすことに。


イーグルとビートルは、ツインセイザーとゴルドと共にアクアルの持つコスモカプセルを奪おうとするのだが
ガレイドの指示によりグローザがドルビックを差し向け形勢は逆転。
五人は蹴散らされてしまう。
そして山中での戦いはライオとブレアードが勝利していた。
ネオデスカルとは結託できないと言い放つブレアードにライオは何を思ったのか名前を言い間違え、喧嘩がはじまってしまう。
そんな二人をよそにレミーのセイザーパッドへ通信が入る。


声の主はグローザ。 仲間を助けたければシャーク4を持って来いと挑発する。
30分後には爆薬が破裂することになり、実際にスイッチも入れられる。
グローザの態度に本気か?としり込みするサイクリード。

拓人とレミー、そしてブレアードまで現地に到着。 警戒が厳重なため作戦を練ることに。
爆薬が破裂するまで残り10分。
偽コスモカプセルなど案も出るが埒があかず、三人そろってひとまず他の場所へ移動したが・・・。

その直後、ブレアードがレミーと拓人を捕まえてグローザたちの前に出る。
シャーク4は?と問われるとブレアードがグローザへ攻撃を仕掛ける。
ブレアードはやはりネオデスカルと手を組みたくないようだ。
一時休戦し、ネオデスカルを倒すことに集中することとなったブレアードと拓人、レミー。


<未来の危機>

デスメードとドルビックを相手にコンビネーションで立ち向かうライオとブレアード。
そのスキに他の五人をたすけだそうとするレミーだったが、グローザに阻まれる。
ドルビックへとどめを刺そうとしたライオたちだったが、突如火の玉がライオとブレアードへ浴びせられる。

空中には、ガレイドが浮いていた。
どうやら戦艦から飛び出し直接手を下すつもりのようだ。 そして拓人やレミーも捕らえられてしまう。
このままではセイザーX全員が倒され、未来は結局変わらないまま終わってしまうことになる。
ブレアードも裏切り者として、牢の中で一生を過ごさせると言い放つガレイド。
許してもらおうとするサイクリードだが、アクアルは二人を阻み
自分はこれからネオデスカルと行動を共にすることを宣言。
プライドの無い奴、とブレアードが吐き捨てる。


セイザーXへ仕掛けられた爆薬はあと4分で爆発してしまう。
既に諦めているアドに対して、まだ何かあるはずだと拓人が言うのだが
その時、宗二郎の車が現場に駆けつけ――――――  宗二郎も捕まってしまう。
そして残り1分。
拓人以外の各人が諦めの言葉を吐き出す。
拓人はレミーまでも諦めていたのを見て、表情が沈む。
そして


<登場・シャークセイザー>

拓人たちは爆発に巻き込まれてしまう。
それを眺めるガレイドたち。 
しかしグローザが、水の滴りに気づく。  と同時に、地上のデスメードが何かに巻き込まれ消えてしまう。
再び爆発した場所に目をやると、拓人たちは無事だった。
驚愕するガレイドたち。 さらに、何者かの人影が見受けられた。

その人物がゆっくりと顔を向けると、それはシャーク隊長。
約束どおり未来から再びやってきたことに安堵する宗二郎。
更に、専用のシャークナックルを用いてシャークセイザーへ装着を果たす。
グローザの手元にあったシャーク4を一瞬のうちに取り返すと
シャークバッシュへはめこみ、ドルビックへ必殺技・シャークラッシュを放ち撃破。
ひとまず戦艦へ引き上げるガレイドたち。


戦後。
未来からやっとシャークが合流したことで表情は明るく、敬礼をするレミーたち。
拓人ははじめて出会うシャークを見てあっけに取られる。

戦いは、さらに激化しようとしつつある。


【レビュー】

シャーク合流回。
しかし一方ではブレアードによるネオデスカルへの離反もえがかれている回でもある。
個人的感情によるものではあるが、これが今後のドラマ面・ストーリー面でもうねりを起こしだすきっかけともなっている。

一方のシャーク登場は、シャークセイザーとしての戦力の紹介程度に落ち着いているが
細かい部分などは次回以降描かれていくことになる。

拓人たちが捕まって、時限爆弾をセットされるあたりはヒーローものでは定番のネタだが
ドラマ上の必要もあってか宗二郎をギリギリで登場させて一度期待をスカすなど
どことなくひねくれた展開もあったりする。

そしてネオデスカル側。
ガレイドとグローザの険悪さもさることながら三将軍の不協和音も見られるなど
ストーリー上のアクセントも、前述のブレアード同様ここから出てくる。

今回からギグファイターではなくデスメードが登場する。
これは500年後の兵士であり、設定上ではギグファイターより強力となっている。
ギグファイターと言えば前々作のグランセイザーでも登場しているが、元々は別の星の生物。
グランセイザーの時はカプセルに入った状態から展開されていた。
今作でも出てきているところを見ると、時間軸としてはグランセイザーも存在していた時代と見て間違いはなさそうだ。
ガダル星人も出てきていたため、説得力はある。
#パラレルという意見も出そうだが、個人的にはこのほうが面白いので自分としては同一時間軸の世界としたい。


さて今回出てきたドルビックとの殺陣。
最初のビートルやイーグルとの戦いを見ていると「七星闘神ガイファード」を髣髴とさせるものがある。
ローキックを交え、連続ミドルキックを叩き込み、果てはドロップキックで蹴り飛ばす。
スタント担当はガイファードとは違うのだが、ちょっとしたサービスのようにも見えて面白い。


【特撮の見どころ】

・宙を浮くガレイド

なんてことないのだが、光源というか色調をうまく合わせていて違和感が少ない。
ただし、背景とガレイドのカラーがほぼ同じ銀色なために
かえってガレイドが埋もれているように見えてしまっているのは皮肉なところだ。

一応合成という判断をしたのだが、ワイヤーだしたら結構高いところから吊るしているように見える。
どっちなんだろうか・・・。