2014年12月29日月曜日

ジャスティライザー・第十一話

第十一話 「ユカ、絶対絶命!」

[幹部:ドクターゾラ]
サイバーナイト・ゼッカード
巨獣・バグリアン登場

監督:池田敏春    脚本:河田秀二

<山中捜索行>

とある山道前。ステラプレートが此処にあるだろうと真也が割り出し、探索を開始。
ユカと翔太の口論から、3人バラバラに山中を捜索することになる。
しばらくユカが山道を歩いていると、目の前に落武者のような男が現れる。
彼は、代々ステラプレートを守っている一族の末裔なのだが
突然怪物に襲われたのだという。
彼を山道入口まで非難させるように促し、ユカは一人でプレートの場所まで向かう。
通信でそのいきさつを知った翔太と真也は急いで戻ることに。

ユカがそのありかへたどり着いた頃には、既にサイバーナイト・ゼッカードたちが
プレートを破壊せんと強風を巻き起こしていたが、装着し妨害。
ゼッカードの攻撃がカゲリから外れたとき、プレートが飛び出し落下。
ファントムクラッシュとゼッカードの衝撃波が相打ちとなり、砂埃がまい上がるが
それが消えたとき、プレートもろともカゲリは消え去っていた。

しかししばらく後にゼッカードに捕捉され、さらに攻撃を浴びて装着が解除。
追い詰められたユカは、ガケから飛び降り川へ落ちていく。

<ユカ、危うし>

一方山道入口では、ユカの通信どおり落武者が到着。翔太たちが合流する。
ついで澪たちも現れ、彼を澪たちに託して翔太たちはユカと合流しようと山中へ。
澪に介抱されている彼は、突如としてユカの危険を知らせる。
どうやら超能力者のようだが・・・。
水の中でもがいているなどの発言から察するに、川へ落ちて流されたものと推測した真也。

そのユカは、川辺で目を覚ますがインローダーがないことに気づく。
と同時に、ザコールとゼッカードが現れ囲まれてしまう。
追い詰められ、涙すら見せるユカだったがゼッカードの背後から翔太が現れ装着。
その後真也も合流し、三人装着して戦闘へもつれ込む。

ここでゼッカードは巨獣バグリアンを召還。グレンはライゼロスで応戦。
残りの二人がゼッカードと対峙することになる。
高速攻撃を得意としていることを見抜いていたカゲリがゼッカードとサシで戦いを挑むが
ほぼ互角のスピードの戦いを展開。
カゲリがジャンピングスピンキックでひるませると、二人の必殺技を叩き込んでゼッカードを撃破。

二人がバグリアン戦へ合流し、ライゼロスはジュウライザーへ合神。
しかし遠距離攻撃を全てバリアで防ぐバグリアン。
弱点をサーチするためにもういちどガントへ攻撃させたカゲリは、その弱点が肩の上にあることを発見。
ケンライザーが適切だろうと判断して、ケンライザーへ合神。

弱点を二つ破壊してトドメを刺そうというところで、ゾラが帰還命令を出し消滅してしまうバグリアン。

戦闘後、安心したのか倒れこんで眠ってしまう青年。彼は一体何者だろうか。
三人で河原を立ち去ろうとするが、ユカがへたれこんでしまう。
みんなのおかげで助かった、ごめんねとつぶやくユカ。
こうしてまた少し、チームとして結束が固まりつつあった。


【レビュー】
今回はユカを中心に話が進んでいる。さらには超能力を持った謎の青年
そしてサイバーナイトと巨獣の二面作戦と、話題に事欠かない回。

キャラクタードラマ的には、自分が女と言うこともあってかお荷物扱いされていることに腹を立てて
自分ひとりで探索に出かけていくユカが、結局は仲間の助けもあって無事にステラプレートを
守り抜くことに成功することで、チームの結束力が少し高まっていく話といえる。
少々地味に映ってしまった点は、インパクトある展開でそうしたテーマを際立たせる造りを取っていないからだろう。
こうした地味目な作風は、三作品中特にジャスティライザーに顕著な特徴といえる。

今回は初めて(というか唯一)ステラプレートを奪った回として、話に若干の揺らぎを与えた回でもある。
また、前回に引き続いて二面作戦を展開するなど今回はバトルの見どころもふんだんに散りばめられている。


【特撮の見どころ】

・車内
・バグリアンVS幻星神

下のバグリアン戦は、グランセイザーでも散見された「攻撃をくらっているメカを中心に、カメラを公転させる」という画がみられる。
ともかく単調になりやすい遠距離攻撃を喰らっているシーンも、こうすることで動きが現れて
良い効果を生み出している。

今回のバグリアンの弱点は肩の突起物。性格には太い首と肩の間の・・・
人間で言う僧帽筋みたいな場所の突起か。
どうも川北紘一のクセなのか知らないが、超星神シリーズはこの「肩付近に弱点」というパターンが非常に目立つ。
せめてもっと違う位置を設定するなりすればいい気もするのだが。

さて、本作では「走行中の車の中での会話シーン」というのが割と挿入されているが
窓からの景色は合成で、セット内での撮影であろうことは一目瞭然である。
しかし、可能な限りギャップを埋めようとスタッフも工夫をしているようで
例えば前回で言えば、少し車内が揺れていたり
今回も澪と麗香の顔に、外からの光が一瞬過ぎ去るなどの細かい演出を行っている。

あとは・・・比較的、車のフレームと背景の合成が綺麗なところか。

そういえば、今回ゼッカードへジャンピングスピンキック(ドロップキック的な)を繰り出すカゲリという画があったが
まあ久々の切って貼っての合成ではある。 あるのだがグランセイザーと比べても
そこそこ見れるようになっているように感じる。
CG合成やVFXなどの進歩は、平成ウルトラシリーズほど判りやすくないが
こうした部分を注視してもいいだろう。