2014年12月31日水曜日

ジャスティライザー・第十九話

第十九話 「脱出!生きる力」

[幹部:ゼネラルバッカス]

デストコマンド・デスタラン
巨獣・レオガイアス登場

監督:鹿島 勤    脚本:上代 務

<ノルンの遺したもの>

冒頭。海岸沿いで澪はジャスティクリスタルを介して何かを念じているようだ。
そこへ神野が現れ、次いで真也も現れる。
澪は、再びカイザーハデスを封印できる方法をノルンに尋ねようとしていたのだが
全くその音沙汰が無かったようだ。
その会話の中、ノルンの名前に反応する神野。450年前に死んだことまで知っていた。
神野に対する謎が強まる中、新たなるデストコマンド・デスタランが現れる。

装着しデスタランの攻撃をかわすガント。その最中カゲリ、そしてグレンも合流。
しかしデスタランは真っ向勝負をせずに退却してしまった。

神野司郎、彼は一体何者か?

<地球を救ういくつかの方法>

伊達電器店に神野を連れて、再度話を伺うが
神野はハデスの封印方法を知らないと断言。それを聞いて今度は翔太が澪に詰め寄る。
ハデスを倒すと言ったんじゃないのかよ?と。だが・・・
澪はここまでの戦いで、ハデスと戦いを続けずに地球を救う方法があればと考えていたようだ。

それが、ハデスの封印という目的なのだが・・・ 翔太はステラプレートが守れなかったのに
また封印したところで一緒じゃないかと反発する。
翔太は一人飛び出していく中、神野は仲間割れを不敵な笑みで見つめる。
そして神野は、カイザーハデスの軍勢はいくつもの軍団に分かれており
ゾラやゼネラルバッカスはそうした軍団の、地球方面軍であると説明する。
ここで、初めて新しい敵幹部がゼネラルバッカスであることが一同に知られる。

翔太は神社境内で打ち込みながら叫ぶ。戦わずに済むなら俺だってそうしたいんだ、と。

街中のビルでは、神野を尾行する澪の姿が。
しかし神野を見失ってしまう。澪と合流した真也だが、その直後巨獣・レオガイアスが出現。
澪たちの居るビルを崩落させてしまう。

<地球は自ら生きるものに力を与える>

通信により状況を把握した翔太とユカだが、その翔太はデスタランに捕まってしまう。
ユカと麗香が街へ急行し、カゲリ一人でレオガイアスと戦うことになる。
ライゼロス、そしてニンライザーへ合神し対峙。
レオガイアスを一度倒すも、そのショックで瓦礫の下敷きになった真也にダメージが及ぶ。

一方グレンもデスタランと戦うが、デスタランのボウガンの兆弾が左腕に刺さり腕が使えなくなる。
この状況ではグレンもカゲリも手を出しづらく、窮地に立たされてしまう。
ニンライザーは動きを操られてしまい、トドメをさされそうになったのだが・・・

このピンチを、ジャスティパワーの奇跡で切り開こうと願う澪だったが
それを見た真也が一喝。
自分の力で生きようとしない奴に、地球が守ってくれるはずがない。
どんなに辛くても生きる努力を続けるんだと叫ぶ。
そして、手元から離れていたインローダーに手がかかり装着・バーサスカノンでレオガイアスを怯ませる。
次いでグレンもスラッシュブレイザーを打ち込みデスタランを撃破する。

エンオウ・コウキの援護が現れ、やがてグレンとガントもダイヴインして合流。
レオガイアスとの決着をつけることに成功した。

戦闘後。既に夜。
神野につめよる真也。レオガイアスの件を神野の仕業と思っているのだが神野は口をつぐむ。
真也はその場を後にし、その後姿を澪が追う。
誰かに今まで頼って生きてきた気がする自分だが、これからは自分自身の力で生きていけるよう努力したい。
そう言い切った澪に微笑む真也。

そんな一同を神野はどんな心境で見つめていたのだろうか。


【レビュー】

今回はそれまでと変わって、澪が話の中心に来る回。
そして真也との関係性の変化がこの回から描写されていく。
被害が最小限に抑えられるのなら、倒さずに封印できればいいのではないだろうか?と考える澪。
ユカも同調し、翔太も内心では同じように考えているようだが
一方の真也は、その解決方法をノルンに頼ったり、ピンチに陥ったときにジャスティパワーに頼ろうとする澪を見て
自分自身の力で生きようとしない限り地球は守ってくれないと一喝する。

こうしてみると話自体は悪くないと思う。
キャラクタードラマ的にもストーリー的にも揺らぎが生じており、今後の戦いの方針がどう転がるのか
注目点が増えているようでもある。
一方で神野の謎も提示しだされる回でもあり、地味に話が盛り上がりだしている。

戦闘も二面作戦であるが、今回はなんだかあっさり気味。
恐らく上記のように澪と真也のドラマ、そしてストーリー展開に重きを置いた回だからだろう。


【特撮の見どころ】

・レオガイアスVSニンライザー

今回は定番の一つ・街中での戦闘。ただし今回少々違うのは
澪たちがガレキの下じきになっている点。これによって若干の変化が生じている。
レオガイアスが倒壊したビルの上にいるため、戦えば戦うほど真也たちが危険に曝されるわけだ。
このあたりは本編紹介での、戦えば戦うほど被害が増えるという部分に沿っている。

もっともこのせいで巨大戦はややアッサリ気味になっているのは少々残念か。
話自体は悪くないんだけど。