2014年12月30日火曜日

ジャスティライザー・第十七話

第十七話 「デストコマンド襲来!」

[新幹部:ゼネラルバッカス]

デストコマンド・ギルモンド登場

監督:石井てるよし    脚本:稲葉一広

<新しい戦い>

冒頭。ハデス戦艦内にて体力を回復させたハデスが、ジャスティライザー抹殺を宣言する。

それからしばらく経って、一機のUFOが大気圏内に突入し地球へ飛来する。
伊達電器店で留守番をしていた澪のジャスティクリスタルが光り輝く。
それと同時に、北極のオゾンホールに異常な拡大が確認されたという
アメリカ宇宙環境調査局からの発表がテレビニュースで流れる。

ハデス戦艦内では、新たなる幹部・ゼネラルバッカスが部下数人を引き連れてハデスに謁見。
いよいよハデスとの新しい戦いが始まろうとしていた。

一方伊達電器店では、ジャスティパワーの特性などを澪に訪ねる真也。
ハデスとの戦いに備え、ジャスティパワーを戦闘に有効活用したい考えのようだが
ユカはそれは違うんじゃないかと口を挟む。今までも澪や源太郎を守るときのみに
その力が発露されたのだから、戦うだけの力ではないはずだとも。
真也は、それでも現に俺達はジャスティパワーで戦っている(=ジャスティライザー)じゃないかと反駁するのだが
翔太の仲裁で言い合いはストップ。
ジャスティパワーに関する謎は、澪自身にもわからないようだが・・・。

<腐れ縁>

翌日、ゴーヤーチャンプルーの材料でも買い集めているのか
翔太が買出しの真っ最中。しかしその途中で尾行する存在に気づく。
一度ダッシュで巻いてから待ち伏せて捕まえると、その正体は徹。第一話にも出てきた翔太の友人だ。

神社境内で、徹が翔太に向かってそれまでの謎・・・
何故自分に隠れてコソコソしているのか、休んだ次の日は決まってケガしているのか、
源太郎に聞いても正義の味方が云々・・・。
それらについて翔太もうまく説明ができなかった。ジャスティライザーであることを知られたくないからだろう。
話が進展しないことにいらだつ徹が友達づきあいを辞めると切り出す。
小学三年生以来の付き合いだったという。

喧嘩別れして少し経つと、徹の叫び声。駆けつけるとデストコマンド・ギルモンドが徹を追い詰めていた。
気絶した徹を見て装着。剣戟が繰り広げられる。
ブレイジングフレイムで撃破したかと思われたが、ギルモンドは高笑いを上げて退却。

<ブレイジングフレイム敗れたり>

伊達電器店では、新たなる敵・デストコマンドの狙いが自分たちジャスティライザーであることを察し
警戒するように促す真也。 その上で徹に近づかないほうがいいと翔太に告げる。
喧嘩別れしてしまったことを気にかける翔太だった。

翌日、健一との会話の中で「もし社長(源太郎)なら、隠し事もひっくるめて友達だって言うと思うけどなぁ~」
という言葉を聞いて思うところがあったのか、河川敷に徹を呼び出す翔太。
ジャスティライザーであることを告げようとしているのだろうか。
インローダーを手にして話をしようとした時、再びギルモンドが襲来。
徹を人質にしてインローダーを放り投げさせると、徹を投げ飛ばしつつ丸腰の翔太へ斬りかかる。

当然おいつめられていく翔太だったが
投げ飛ばされた徹が、翔太のインローダーを拾って投げ渡そうとする
徹が再び攻撃を受け気絶すると、翔太はインローダーを受け取り装着。
続いてカゲリ、ガントと順次合流し形勢逆転と思いきや三人がかりでも中々主導権が握れない。

カゲリのファントムクラッシュは全て受け流され、ブレイジングフレイムを放つ瞬間を見計らい
デスクロス・ブレイクを被されてしまい倒されてしまうグレン。
油断したギルモンドへ、ガントがブラストシュートを浴びせ撤退させる。
ブレイジングフレイムが破られたことと、徹に危害が及んだこととで落ち込む翔太。

徹に肩を貸し、二人して河川敷を歩く。
バケモノのことについては知らないほうがいい、と翔太。
その横顔を見つめる徹だった。


【レビュー】

ゼネラルバッカス編スタート。敵もゾラ配下のサイバーナイトからデストコマンドへ変更される。
ここから敵の目的も、ハデス復活からジャスティライザー抹殺へ変化する。
新シリーズということもあり再び監督は石井てるよし、脚本稲葉一広へ戻っている。

今回は翔太と友人・徹とのドラマが展開されており
徹自体は第一話以来の登場ではあるものの、子供の頃からの付き合いであることと
そんな間柄で隠し事することにたいする不信が軸となっている。
それまではユカが担当していた「普通の高校生としての日常とジャスティライザーの日常」の部分に友情ドラマの要素を加味したといってもいいだろう。

こうしたドラマ展開は、大体のヒーロー物においてはゲスト回の一話分でさっさと終わらせたり
初期回で簡単に触れてしまう程度なだけに、本作においてヒーローとその周辺を可能な限り描写して
ヒーローの、普通の人間としての側面をしっかり描こうとする姿勢は良い部分だろう。
また、それまでと違う新しい敵との戦いということもあり
ブレイジングフレイムが破られてしまう展開も、今後に向けての注目点と言ってもいい。

ただその一方で色々「古い」センスが垣間見えてしまったのが辛い部分だ。
UFOがそのものズバリな円盤型だったり、新しい敵が黒いフードかぶってたり・・・。


【特撮の見どころ】

・大気圏内突入時のエフェクト

そんな取るに足らない部分ではあるのだが、視覚的に「今大気圏内に入ったんだな」と
解るような描写にしてあるのはいいんじゃないかと思われる。
直後のニュースで北極のオゾンホールが拡大していると報道されていたため、恐らく北極から突入したのだろう。