2015年4月16日木曜日

ジャスティライザー・第三十八話

第三十八話「悲劇のライザー星」

[ボス:魔神ダルガ  幹部:コマンダー・アドロクス]
レジェンダー・ギャメリオン
巨獣レオガイアスⅡ登場

監督:石井てるよし     脚本:真島浩一


<復活巨獣>

冒頭。ハデス戦艦内ではアドロクスが次の作戦をダルガへ報告する。
以前撃破されたレオガイアスを蘇らせた上で新しい兵器・ワープウェーブ砲を持たせる。
これをジャスティライザーへ放ち、宇宙の果てへ飛ばした後にライザーストーンとジャスティクリスタルを奪うという作戦である。
その現場指揮を執らせるレジェンダーはギャメレオン。


伊達電器店の軒先には神野が現れていたが、健一を一瞥した後に立ち去ってしまう。
そうとも知らないジャスティライザー一同は、バックヤードで神野の性格についてあれこれ述べていた。
一同から距離を置く神野を、かつての真也と重ね合わせる翔太だが
しかし、共通の敵が居るからといって仲間になるとは限らないだろうと真也。
澪は、ライザーストーンを持つ神野こそ自分達の仲間であると主張。
そんな中、市街地に隕石が落下と同時にレオガイアスⅡが登場。
急いで街中へ急行する一同。

レオガイアスⅡはその手にワープウェーブ砲を装備。これは異次元空間へワープさせ
宇宙の彼方へと飛ばすことの出来る武器。
早速、ビルを二つほど消滅させている。
その状況を見てジャスティライザーが装着・ライゼロスを召還して立ち向かう。
ゼロスキャノンを浴びるがままのレオガイアスⅡだが、ライゼロスが突進してきたところをすかさず
ワープウェーブ砲を浴びせ、目論みどおり異次元空間へ飛ばすことに成功。

続いてそれを見守っていたギャメレオンが、呆然としている澪と麗香に襲い掛かる。
麗香がスティックを取り出し澪を守ろうとするも、ザコールには攻撃が通じない。
麗香があっけなく倒されてしまうが、次の瞬間神野が現れ装着。
ギャメレオンへ攻撃を仕掛ける。


<ライザー星の真相>

宇宙空間へ放り出されたライゼロス。
地球への距離は何万光年も離れており、簡単にたどり着くことは不可能だとガントとカゲリ。
そうこうしているうちにブラックホールへ徐々にのみこまれつつあったライゼロス。
一方、地球上ではデモンナイトがザコールたちを相手にしつつ澪へ逃げるよう促す。
追いかけようとするギャメレオンを引き止めるデモンナイト。
そして街中ではなおも暴れるレオガイアスⅡ。

ライゼロスは全力で脱出しようと試みるが、次第にブラックホールへ呑まれていこうとする。
絶体絶命かと思われたその時、シェイドスターがライゼロスを牽引光線で救出。
そのままブラックホールから脱出していく。
シェイドスターへ格納されていったライゼロスから、ジャスティライザーが飛び出す。
初めてシェイドスター内部へ入り込んだ三人に、映像としてノルンが姿を現す。


ノルンは語る。
ライザー星もかつては地球同様の美しい星だったが、宇宙の支配を目論むカイザーハデスが襲来。
ノルンの弟をリーダーとして必死に抵抗したものの、敗れ去ってしまった。
しかしノルンは、ライザーパワーと同じく宇宙の秩序と正義を守る力を持つジャスティパワーを求め
兄弟星とされる地球へ赴き、ハデス艦隊と戦った結果――――――
ハデスの封印に成功したものの、ノルン自身もまた傷ついてしまったのだ。

地球をライザー星と同じようにしてはならない。
それが出来るのは地球に宿る心、ジャスティライザーしか居ない。
何故ならジャスティライザーもまた地球という大いなる命の一部であるから。

そこまで伝えたとき、ノルンと映像が消滅。
ライゼロスの中に戻っていたジャスティライザーたちの眼前には地球が見える。


<地球はジャスティライザー>

地球では、デモンナイトを圧倒したギャメレオンが澪たちへ迫っていたが
不意をついたデモンナイトの奇襲に怯んだギャメレオン。
そのスキに逃げ出す澪たち。

何故逃げなかった?と問う神野に澪は、私たちの仲間だからだと答える。
レオガイアスⅡをさらに大暴れさせ、神野たちをあぶりだそうとするギャメレオン。
その様を見た澪が飛び出そうとしたが、神野はジャスティライザーが戻ってくるのを信じろと制止。
装着しレオガイアスⅡへ立ち向かっていく。

地球はお前達の好きにはさせない!と叫ぶデモンナイト。
そんな彼に駆け寄る麗香だが、二人もろとも爆風にまかれてしまう。
またも危険にさらされるが、間一髪でライゼロスと星神獣三体とが駆けつける。

再度ワープウェーブ砲を放つレオガイアスⅡだったが、星神獣三体から放たれたシールドにより
今度は弾き返してしまう。
さらにワープウェーブ砲自体を弾き飛ばし、チャンスと見たガントがジュウライザーへ合神。
怪力でレオガイアスⅡを放り投げ、サンダーバーストでトドメを刺す。


戦後。
デモンナイトの腕の中で一瞬意識が蘇る麗香は強がりを言い放ち、気絶。
そしてデモンナイトも気絶してしまう。
さらにジャスティライザーたちが駆けつけ、翔太が神野を抱きかかえる。
グレンと呼ぶ神野に対し、もう仲間なんだし翔太でいいよと答えた。 
それを聞いて、再び気を失った神野。


【レビュー】

この回で、ライザー星滅亡までの話が改めてノルンから語られる。
前作グランセイザーでもそうだったが、ジャスティライザーの戦いが始まるまでの事の真相が
登場人物たちに知られるのが随分遅い。

グランセイザーの場合は、最初の超古代文明の戦争の映像が繰り返し流されていたが
その原因がボスキートにあることが終盤近くで登場。
ジャスティライザーの場合も、OPなどでも繰り返し見られる地球大気圏外で繰り広げられる
ハデス艦隊とノルン艦隊の戦闘の前に、ライザー星での戦争があったことがようやく語られる。

ただ、どことなくオカルトな雰囲気がかもし出されてしまっているのは
ジャスティパワーとライザーパワーの存在が原因な気もする。
ノルンは科学者として、両方の力を分析することに成功しているのだが
どうも科学的要素以上にオカルトチックな空気が強く打ち出されてしまっている。
それは、ジャスティライザーに対して「貴方達は地球の云々」と語るシーンにも出てしまっており
いまいちチグハグさが否めない。


神野自身がジャスティライザーへ徐々に歩み寄っている描写が見られるのもこの回。
冒頭の伊達電器店の軒先まで来たシーンもそうだが、終盤澪に対してグレンたちを信じろと言うシーンにもそれが現れている。
少しずつではあるが、仲間として、またライザー星の騎士リゲルとしての自覚が現れつつあるようだ。

巨大戦では、レオガイアスを復活させ武装させたものによるジャスティライザー引き離し作戦が展開。
しかし、ほとんど今回の話・・・ ジャスティライザーがライザー星滅亡の原因を改めて知る話のためのフリとなってしまっている。
そういう意味ではちょっと緊張感が皆無なのが惜しいといえば惜しい。
案の定、さっさとやられてしまうし・・・。


【特撮の見どころ】

・レオガイアスⅡ大暴れ
・レオガイアスⅡVSジュウライザー

前者は、後半における街中での破壊シーンで気になる点が一つ。
レオガイアスⅡの左手から念力のようなものが発せられ、道路の車やクレーンがいくつか浮き上がっていき
次の瞬間、カメラ手前側へ放り投げられていく。
たんなる破壊シーンも、こういう描写があることで変化が加わっている。

後者は久々に現われたジュウライザーによる戦い。
ジャスティカイザーにも見られる腕力の強さは、ジュウライザーにも見られる。
片腕でつかんで投げ飛ばすカットなどは迫力がある。