2015年4月18日土曜日

ジャスティライザー・第四十四話

第四十四話「ジャスティライザー攻撃命令!」

[ボス:魔神ダルガ  幹部:コマンダー・アドロクス]
宇宙巨獣エグゼリオン登場

監督:近藤孔明     脚本:真島浩一


<アドロクス最後の作戦>

冒頭。ハデス戦艦内では失敗続きのアドロクスがダルガへの言い訳を考えていたが
それを聞いていたのか立体映像と共に叱責するダルガ。
ジャスティクリスタルを差し出さなければお前の命を差し出せと迫るダルガに
次の手は既に打ってあると不敵に笑うアドロクス。


街中に、突如隕石が落下。
ジャスティライザーの三人が駆けつけ装着・ライゼロスを召還。
隕石は貝のようなもの。しかし出てこないためとりあえず接近するライゼロス。

地上では、国防省の防衛部隊が展開中。
第44部隊長が国防省作戦司令室の九条司令官へ攻撃許可を求めている。
目標の巨大ロボ・ナンバー0が飛来したと報告している。
司令室のモニターから状況を睨みつつ、九条は指示を出しかねているような顔。
現場の隊長からは指示を乞う言葉が何度も聞かれ、遂に攻撃許可を出す九条。

ライゼロスが隕石へ近づいたとき、突如国防省の戦闘ヘリ・戦闘機そして戦車が攻撃を開始。
そのターゲットは―――――― ライゼロス。

突然の攻撃に慌てるジャスティライザー。しかし更に隕石からは巨獣・エグゼリオンが登場。
5体に分身してライゼロスへ火球を吐き出す。
巨獣はさておいて国防省までも攻撃を仕掛けており、彼らに手を出しにくいライゼロス。
ガントの提案により一度撤退することになった。
続いてエグゼリオンも隕石の中に戻り、何処かへ飛び去ってしまう。

その一部始終を澪たちと共に見ていた神野は、敵を倒すと一言残して隕石が飛んでいったほうへ向かう。


国防省では。
特務局長室にて特務局長の白河に呼び出され先ほどの戦闘について叱責される九条。
ジャスティライザーは地球侵略を目論んでおり、それに対抗しているのがダルガ軍。
そのダルガから奪ったジャスティクリスタルを取り返す事、つまりダルガに協力することが
九条に与えられた使命であると、再度説明を行った白河。 以前も説明していたようだ。


<国防省VSジャスティライザー>

伊達電器店バックヤードでは、先ほどの戦闘で攻撃されたことに憤りを隠さない翔太。
ジャスティライザーの戦いが他の人たちに理解されなくても、俺がわかっていればいいじゃないかと源太郎が慰めるのだが
いてもたっても居られない翔太は国防省に直接赴くことに。

国防省敷地内では、ゲート前で警備兵ともみ合いになってる翔太。
騒ぎを聞きつけた九条が翔太を制止。続いてユカたちも合流する。
そして、白河の元へ連れられるジャスティライザー。
さらに澪も合流したが、そんな一同に対して白河は「君たちは侵略者だ。地球から出て行ってもらいたい」と言い放つ。


施設地下では、警備をかいくぐって神野が隕石の場所を突き止めていた。
装着して隕石へ近寄るが、警戒態勢の警告放送が流れ出し行く手をさえぎられてしまう。
人間たちと戦うつもりはない。  と言いナイトシュバートを警備兵が守っている隕石めがけて放つと
破壊された隕石からはエグゼリオンが飛び出してしまう。


エグゼリオンの現われた国防省施設内。 ジャスティライザーもエグゼリオン撃破のために飛び出し
再度ライゼロスを召還するが、やはり国防省も攻撃に参加してしまい先ほどと変わらない状態となる。

そこでガントが、コウキとエンオウを使って国防省の攻撃をそらしつつニンライザーでエグゼリオンを撃破するように指示。
国防省の攻撃をそらしつつエンオウが援護。エグゼリオンがひるんだ隙に打撃を加えるニンライザー。
タイフーンスライサーで撃破に成功する。


戦後。
白河に憑依していたアドロクスが悔しがっていたその時。
地上に降りて装着解除していたジャスティライザーの三人に対して九条が部隊を展開・取り囲んでしまった。
その状況を眺め高笑いするアドロクス。
誤解が解けないままのジャスティライザーはどうなってしまうのだろうか?


【レビュー】

遂に国防省の人物が登場する。ただし今回と次回の二回のみだが。
前作グランセイザーでは、ストーリーにしっかり関わっていた存在であっただけに
本作では扱いがぞんざいになってしまったのが残念ではある。
ここまでの間、戦闘ヘリや戦闘機、戦車などは出てきたのだが幹部などが出てきたのはここから。
このあたりの感想は総評などに譲る。

と同時に、今作はこれまでに円谷作品・東映作品において助監督を務め
東宝作品でも「ゴジラ2000」や本シリーズでも助監督として活動、さらには放送中の助監督コラムを雑誌「宇宙船」でも執筆していた
近藤孔明氏による本編演出となっている。
本シリーズ以降も円谷・東映作品でやはり助監督として活動していたようだが
本編監督は意外にも本作が初となる。
#これ以前の本編監督情報がありましたらお教えください。 これ以降はいくつかやってるらしいのですが・・・。

そういうわけで、今回は演出面においては可もなく不可もないという印象だが
これは石井てるよしを初めとした他の監督と比べても本数が少ないため判断材料が無いが故の評価として捉えてもらいたい。
#他の監督が色々アクがあるとも言えるが。


アドロクスによる最後の作戦は、国防省の高官に憑依してジャスティライザーを敵と見做し
その上で彼らを排除させるというものだが
部下である九条の存在が若干のアクセントとなっており、次回は彼がドラマ上のキーパーソンとなっていく。

今回は真也が状況を俯瞰している一面をより強調しているセリフも多く、
また白河が九条を叱責するときの「三度目は無い」として、既に一度ジャスティライザー排除の命令を説明していたことが伺えるセリフも見られるなど
展開以上にセリフ回しの妙に若干目を引くものがあった。


【特撮の見どころ】

・エグゼリオンVSライゼロス

隕石落下時などは毎回見られるものであるため省略。
今回、一度目のエグゼリオン登場時は5体合成で登場させているが
もう少し光の当たり具合などでそれっぽさを出しても良かったんじゃないかという気もした。
奥側と手前側のエグゼリオンがほとんど同じように見えて、ちょっと「切った貼った」感が目立つ。
一応2パターンの別の動きをさせたり、1パターンの動きでもテンポをずらすなどして
分身がそれぞれ別に動いているという工夫は見られるのだが。


二度目はあっさり倒されてしまうため印象が薄いが
地下から飛び出すエグゼリオンは迫力がある。