2015年4月25日土曜日

レビューって意外としんどい?

現在拙blogにおけるこれまた拙レビューは遂にセイザーXへ突入。
DVDのディスクに計算しなおすと残り9枚というところまで来た。
今や当時を覚えている人間以外誰も注目しない、と断言してもいい本シリーズを
当時の実況や空気を可能な限り無視して、改めてシビアな目で見ようというコンセプトが拙blogにはある。

そもそも、自分がなぜ今まで好きであり続けられたのかという感情の部分を
自分なりに客観視したいという点と、当時の空気や実況ベースの評価が正当だとは思えないという
反発心もあって、この拙blogを立ち上げた次第ではある。


個人的には、グランセイザーとジャスティライザー二作に関しては
放送当時の自分の感想からはかなり変わっていたことにも驚いたが
それ以上に「レビューすること」の難しさを思い知った。

拙レビューを全部見たぞ、という方は居ないのであえてここで吐露してしまうが
実はグランセイザーとジャスティライザーでレビューする観点は異なっている。

グランセイザーはキャラドラマを考えなくていい見方が可能であったため、全体的にレビューはあっさりしたものが多いが、ストーリー面に的を絞ったレビューをしている。
反対にジャスティライザーについては、キャラドラマの方面に力を入れていたようなので
可能な限り心情の変化やドラマの部分を中心にレビューしてみた。

グランセイザー評として「ヒロイズムは無いが壮大な地球防衛戦としては文句なし」とする一方
ジャスティライザー評で「等身大の学生たちの、平凡なるドラマ」としているのもこの方針の表れだ。


普通ならレビューというものは、どうしても主観を外せないため
そのレビューする人間自身の、創作に対する趣味趣向や「ここだけは外せない」という注目する部分というものが柱として存在しているはずなのだが
拙レビューについては上記のように、わざと違う方針でレビューを行っていた。
#もっとも今後のセイザーX含めて「特撮映像」の部分だけは柱として外さないわけですが。


さて、表題の話に移るが
上記のようにレビューするに当たって自分自身もテーマをそれぞれに設定して見ていることもあってか
特にジャスティライザーに関しては「レビューの難しさ」を思い知らされることとなった。


何せ自分自身の趣味趣向として、それほどキャラドラマに興味が無い。
無くていいとは言わないが、そんなにクドクドやられても困るというか。
必要最低限の人物像さえ提示されていればいいのであって、
ただでさえ狭い人物同士の世界でキャラクタードラマに注力されても困るという個人的嗜好である。

特撮映像の迫力と面白み」をメインに「特撮ヒーロー番組」を見続けていた自分としては
別にそこは興味をそそられるものがなかった。
#別に人物ドラマが見たければ小説でも漫画でも映画でも、一般ドラマだって見ればいいだけのことだし、
#ヒーローものでなければいけない理由もないという個人的意見も大きい。

後は精々、気になるストーリーさえあれば何も要らない。という自分にとっては
ジャスティライザーのレビューは結構難しいものがあった。
総評を見ていただければ判りそうだが、グランセイザーとジャスティライザーとでは総評の質が違う。
可能な限り全ての要素を拾ってみた(が故に文章も長く多くなったが・・・)ものの
ジャスティライザーはキャラクターの評価に大半を割いてしまったせいか、いま一歩
ポジティブな意味で「こういうストーリーで、こうした別の見方もある」という所まで持っていけなかったのは辛いものがあった。
そういうストーリーでしかない、と言えばそれまでだったのだが。

実際ジャスティライザーではストーリー自体と展開には散々文句が出た。
グランセイザーの時は精々「ウォフ・マナフとベルゼウスもボスキートももっと早くから出せよ!」くらいの文句しか無かったのに。
ジャスティライザーだけを見ると、いまいちストーリーの柱というか注目点が無さ過ぎたのも不幸なことではある。


そういうわけで、ジャスティライザーのレビューは「注目点のない物語の中から、なんとか注目点を見出す」という方針がプラスされていた。
これのおかげで父・源太郎と伊達電器店、そして翔太やユカの友人たちの重要性に気づけたのは大きかったし
だからこその「日常感溢れる平凡なヒーロー作品」という感想に到達できた。

これはヘタをすればただのアラ探しになってしまう危険性もあったのだが、やりようによっては
地味に隠れていた要素を見出す手法足りえるということをはじめて知れたのは大きかったし
その意味ではジャスティライザーのレビューは、個人的には得るものがあった。


次からはセイザーXのレビューとなる。これは話数が短いのと、話がサクサク進むこと
そして「コスモカプセル」というストーリーの大きな軸があるおかげで観ていて判りやすいおかげで
ジャスティライザーよりは苦労はないだろうとは思う。
#もっともキャラクタードラマ面にしろストーリー面にしろ、見どころが多いが故のまとめにくさは今感じているのだが。

実はまだセイザーXのレビュー方針は固まっていない。
精々、ストーリー面をグランセイザー同様に注力して追いかける程度のものしかないが
ジャスティライザーの時みたいに途中でよりよい方針が見つかるかも知れないし
その意味では少々期待と不安混じりのレビューとなりそうである。


しかしこのシリーズ、今さらながら知ってる人間以外全く注目しない理由も薄々わかってきた気もしてきたが・・・。