2015年4月19日日曜日

ジャスティライザー・第四十九話

第四十九話「蘇れ!幻星神」

[ボス:暗黒魔神クロガネ]
メカ巨獣メガリオン登場

監督:鹿島 勤     脚本:稲葉一広・鹿島 勤


<リュウトが見た宇宙からの来訪者>

冒頭。伊達電器店に国防省の車が止まる。
九条がジャスティライザーたちを迎えにきたのだ。
その国防省内では、衛星からの映像を見て何かを察する澪。
真っ直ぐ地球へ到達しようとしている物体は、星か何かだろうか? 
真相を掴むべくシロガネへ変化・残されたリュウトで大気圏外へ出ていくこととなった。

地上では澪たちが、現状について思い悩む。
リュウト以外の星神獣が破壊されたが、クロガネとの戦いにジャスティカイザーは欠かせない。
神野が、ライザー星人である俺にできることがあるはずだとシェイドスターへひとり赴いた。
自分の役割があるはず、そう言って出て行った神野の言葉に思うところがあるのか
扉ごしに聞いていた源太郎も残された面々へ差し入れを持って入ってくる


宇宙では、謎の接近物の招待を突き止めたシロガネ。
宇宙戦艦ディグロス。クロガネが乗り込んでいたものだった。
ダブルショックバスターを放つも、逆に迎撃を受け退散するリュウト。
クロガネが、メガリオンに命じシロガネの居ない地球を破壊させる。

街中に現われたメガリオン。 ユカたちが駆けつけると
理緒と麻美が陸橋の上で取り残され助けを呼んでいた。
カゲリに装着し助けに行くユカ。
続いてガントが、メガリオンを牽制しようと攻撃するが全く意に介さず前進を続ける。
しかしやっとのことで理緒たちにたどり着く。二人を抱え、走り去るカゲリ。


<蘇るライゼロス>

澪は、以前真也に言われた言葉・・・ 自分の力で生きようとしない人間に、地球が力を貸すわけがないという言葉を思い出していた。
突如ビルの非常階段へ駆け上り、クロガネへ叫ぶ澪。
私たちはお前に負けない!
その言葉を聞きメガリオンを澪へ差し向けるクロガネ。

ビルからは徹も逃げ出していた。メガリオンが迫ってきており、澪と麗香に合流した徹。
ガントとカゲリも駆けつけ、三人を避難させる。
メガリオンが眼前に迫ったその時、リュウトが現われメガリオンへ攻撃。
メガリオンの攻撃に対してさすがのリュウトもやや苦戦を強いられていた。

その時、シェイドスターからライゼロスが飛来。
ライゼロスの修理が間に合い、デモンナイトが乗り込んで助けに来たのだ。
ジャスティカイザーへ合神し、メガリオンの攻撃を全て受けた上でジャスティノヴァで葬る。


戦後。海岸で語らう翔太たちだったが、翔太が突如宇宙で見たものを思い出す。
リュウトですら歯が立たない巨大戦艦ディグロス。
しかし、それでも必ず勝てますと澪が勇気付ける。
決戦は、間近だ。


【レビュー】

生きていたクロガネは巨大戦艦ディグロスに乗り地球へ。
それを調査に向かったリュウトだがまるで歯が立たず。
一方星神獣の居ない地球をメガリオンに破壊させるというのがこの話。

前回に比べればまだ若干緊張感のある話にはなっているのだが、いつの間にか遠い宇宙からディグロスに乗り込んだクロガネと
ほとんど避難民が居ないメガリオンの襲撃が気になる。
前者も褒められたものでもないが、後者は流石に映像という意味では物悲しさを覚える。
東映作品ですら一応最終決戦近くでは避難民をそれなりに用意するのだが・・・。
※流石に次回は若干用意している。

画作りのテンションの切れ方も気になるが、実は一番気になったのは今回のアバン。
前回出てきたマイア姫だが、なんと「リゲルの恋人」だそうだ。
それをアバンでいきなり説明してしまうところに、今作のどうしようもなさを垣間見てしまった。
ちなみに前回ではそれらしい発言は何も無かった。

終盤、海岸沿いで六人が並んで談笑するシーンなど、なんとなく青春風味のある風景を挿入するせいで
最終決戦前だというのに緊張感を殺いでいるのもマイナス。


このジャスティライザー自体の難点として「恋愛込みの青春ドラマの側面を強くしすぎた」というのがこの第四クールからの物語群には見て取れるが、これも総評でまとめることとする。


【特撮の見どころ】

・メガリオン大暴れ
・メガリオンVSジャスティカイザー
・巨大戦艦ディグロス


巨大戦艦ディグロスだが、リュウトでも対応不可なほどの巨大さを誇り
ダブルショックバスターがただの火花を散らす程度の規模を持っていた。
結構ディティールが細かいが、何かの映画のプロップをそのまま流用しているのだろうか?
川北紘一が生前言っていた「さよならジュピター」からの流用のようだ。
本シリーズは川北紘一の意向で東宝特撮映画のプロップ流用が多いということだが・・・。

メガリオンの暴れている一連のシーンだが、澪たちに迫っているときのカットに注目。
意外なくらいに抜けのいい合成を施してある。
澪と麗香がビルの非常階段からガント・カゲリを伴って避難しているカットだが
金網などは解像度のせいで仕方ない部分はある。それでも殆ど違和感がなく見事。

しかし合成担当のチームは回およびカットによってクオリティがチグハグなのが気になるが・・・。

ジャスティカイザーとの戦いはやはりアッサリ気味。
前作のダイセイザーと違ってジャスティカイザーは大した戦いを見せていないのが気がかりではある。